斉木楠生のψ難


 2018.12.24      無表情な超能力者のギャグ映画 【斉木楠生のψ難】

                     

評価:2.5

■ヒトコト感想
マンガ原作らしい。内容はギャグ漫画を実写化した感じなので、わかりやすいといえばわかりやすい。原作を読んでいなくとも、その面白さはわかる。ただ、このギャグのセンスについていけるかというのがある。基本は超能力をもつ楠生のひとり語りとなっている。超能力で相手の思考が読めるため、裏を知り相手に対して頭の中でつっこむ。そのつっこみで笑うべきなのだろう。

文化祭では中2病的で巨大組織に狙われていると考える男や、世の中のすべての男が自分に興味をもたないと許さない超絶美少女など、学園内のキャラの個性はすさまじい。それらヘンテコなキャラに対して、楠生がひたすら心の中でつっこみをいれる。極めつけは、よくわからない手品師の存在だろう。

■ストーリー
生まれながらにとんでもない超能力を与えられた高校生・斉木楠雄。 彼の切実な願い、それは――「普通に生きたい」 しかし、斉木に想いを寄せる妄想しまくり美女や超能力でも気配が読めないバカなど、ワケありのクラスメイトたちがムダにからんでくる。

毎年恒例の一大イベント、文化祭。その日を無事にやり過ごしたいだけの斉木に、災難がふりかかりまくる。何かの陰謀か?やっかいな恋と友情、そして超能力が吹き荒れる!たかが文化祭で、まさかの地球滅亡!? 斉木はこの災難を乗り越えることが出来るのか?

■感想
原作はジャンプのギャグ漫画なのだろう。ジャンプらしいというか「暗殺教室」にも似た雰囲気をもっている。超能力者の楠生が学園内の様々な人物に対して心の中でつっこみを入れる。周りには超能力者だと気づかれていない楠生が、様々な超能力を使い、文化祭で大きな問題が起きないように暗躍する。

文化祭にやってきた手品師が、無理目なイリュージョンをやろうとして、それを助けようとした楠生は逆に絶体絶命のピンチに陥ったりする。ただ、楠生はどれだけ追い込まれようと、無表情を貫き通すのがポイントなのだろう。

楠生に付きまとうのは学園のマドンナである美少女だ。男ならだれでも自分に一目ぼれすると考える女。ニコリとほほ笑むと男は必ず「おぅふ」と言うらしい。楠生は女が裏でどのようなことを想像しながら他者からよく見られようと取り繕っているのかをすべて理解しているだけに、女を好きになることはないばかりか、「おぅふ」と言うこともない。

自分になびかない楠生に対して女はより必死になる。手に入らないモノがあるなら余計ほしくなるという理論だ。

文化祭で事件を起こさないために奮闘する楠生だが…。元ゴリゴリのヤンキーである男が学内で乱闘したために、一気に事態は修羅場と化す。楠生は超能力者としてただ傍観しているだけ。基本的には周りのぶっ飛んだキャラの面白さにより楽しむべき作品だろう。

楠生だけは終始クールで冷静なつっこみをする。原作ファン以外が見たとしたら、なんだかちょっとヘンテコな映画だと感じることだろう。漫画原作と知れれば、まぁ納得の流れだ。

原作ファン以外は辛いかもしれない。



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