ランナウェイズ


 2019.4.14      ランナウェイズの曲を知らないと辛い【ランナウェイズ】

                     
ランナウェイズ [ クリステン・スチュワート ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
過去に実在した女性ロックバンドグループらしい。自分はランナウェイズのことはよく知らなかった。日本でもヒットしたらしく、作中でも日本での大人気ぶりが描かれている。ボーカルであるシェリーの容姿に注目が集まることで、バンド内に不和が生じる。その結果、音楽性で勝負したいジョーンと軋轢が深まり…。

かなり昔のバンドで、「ボヘミアンラプソディ」と決定的に異なるのは、有名曲もそれほど耳に残っていないということだ。そのため、バンドの演奏と共に曲が流れたとしても、ノスタルジックな気持ちになることはない。ガールズバンドの定番として、男との関係でギクシャクする場面もある。男たちからの差別に負けず波乱万丈のバンド人生が描かれている。

■ストーリー
1975年、ロサンゼルス。ジョーン・ジェットは、ロックがやりたいと周囲に訴え続けるが、誰にも相手にしてもらえない.。そんなある日、敏腕プロデューサー、キム・フォーリーに出会い、彼の協力のもとメンバー探しを始める。一方、シェリー・カーリーは、好きな音楽を共有する友だちもいない退屈な毎日を送っていた。

ある日、親の目を盗み出かけたクラブでジョーンとシェリーは運命的な出会いを果たす。男まさりな格好のジョーンや他のメンバーに女性らしいルックスのチェリーが加わり、最強のガールズバンド・ランナウェイズが結成される。活動を始めた彼女たちは、男たちから差別を受けながらも着実に実力をつけ、その人気は世界中に飛び火していく。しかし、シェリーのルックスばかりに注目が集まり色物扱いされる苛立ちと、嫉妬からバンド内に軋轢が生まれ始める…

■感想
女がロックバンドをやるなんてことはあり得ない時代の物語。ロックをやりたいと熱望するギタリストのジョーンが、メンバーを集めてガールズバンドのランナウェイズを結成する。美しいシェリーがボーカルとして加わることでバンドは完成する。怪しげなプロデューサーの元でガールズバンドは活動を始めるのだが…。

男のバンドが主流の時代に、女だけのロックバンドは周りからは差別を受ける。それは、当然のことだろう。なんでも先駆者というのは苦労がつきものだが、成功した時の先行者利益は大きい。

ガールズバンドとして瞬く間に世間の話題になったランナウェイズ。様々な話題を振りまき、世界的なバンドになる。大ヒットしたようだが、自分的にはランナウェイズのことはほとんど知らなかった。ヒット曲もまったく聞き覚えがない。

日本で相当ヒットしたようで、作中でも日本での熱狂ぶりが中心的なエピソードとして語られている。逆にいうと、日本以外ではあまりヒットしなかったということなのだろう。昔の日本にアメリカのガールズバンドがやってきて熱狂する。すさまじい映像だ。

時代錯誤な日本の映像は気になるところではあるが…。その後のバンドの行く末は、ある意味定番かもしれない。ボーカルのシェリーがルックスを武器に売れていく。バンドの方向性が音楽ではなく見た目にシフトしていく。それを許せないジョーンは…。

方向性の違いからバンドが空中分解するのはよくあることだ。エンドロールでは、その後のメンバーの活躍具合が描かれている。ランナウェイズのことはほとんど知らなかったが、知っている人であれば、より楽しめるのだろう。

大ヒットシングルらしいチェリー・ボムすら、まったく聞いたことがなかった。



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