お米とおっぱい


 2019.4.25      くだらなすぎる議論【お米とおっぱい】

                     
お米とおっぱい。 [ 高木公佑 ]
評価:2

■ヒトコト感想
カメラを止めるな」の監督の作品らしい。カメ止めと同様に非常に低予算で、見たこともない俳優たちが演じている。演技力は素晴らしいのだが、低予算映画らしく場面展開はほぼない。脚本の面白さと演技だけで成立させようとしているのだが…。イマイチはまることはできなかった。

おっぱいとお米、どちらが重要かということを真面目に会議室で議論する。お互いの素性がわからないまま、議論はすすんでいく。その結果として、なんだかわけのわからない結末となる。おっぱいとお米を比較するという意味不明な展開。そして、それぞれが妙なこだわりをもつ。5人の職業が中盤より明らかとなるのだが、このことが物語の面白さなのだろう。

■ストーリー
ある会議室に集められた、お互い名前も知らない5人の男たち。彼らが集められた理由、それはある議題を全員一致の決がでるまで話し合うことだった。その議題とは、「"お米とおっぱい"この世からどちらかが無くなるとしたら、あなたはどちらを残しますか?」というヘンテコなもの。訳が分からないままに、とりあえず議論を開始する男たち。史上最もくだらない議論が幕を開ける。

■感想
お米とおっぱいとどちらが重要か。会議に参加した5人の男たち。報酬は10万。なんだかよくわからない。序盤ではお米が優勢となる。お米がなくなるとどんな影響があるのか。おっぱいがなくなるとどんな影響があるかが議論される。若い男はかたくなにおっぱいを主張する。

太った中年男がそれに反発するように米を主張する。基本はこの2人に、他の者たちが加勢するという流れとなっている。議論がすすんでいくとそれぞれの趣味趣向や職業などが明らかとなる。

若い男は駆け出しの画家なのだが…。この男の書く絵がかなり特殊だ。オセロをするキツネなど非常にシュールな絵ばかりだ。お米を10年食べていないという特殊な状況もあり、何か大きな秘密があるのでは?と思わせる流れがある。

太った中年男は会社の経営者と言いながらも、実は仕事を探している状態で、別れた妻と娘に会いたいと切望している。理路整然と言葉を続ける男が、実はブラジャーをしていたり、通訳業の男はカツラを被っていたりと、何かしら秘密があるのが面白い。

議論は、皆の意見が一致することで終わりとなるのだが…。結局、おっばいとお米のどちらも好きというよくわからない展開となっている。脚本の面白さだけでひっぱるには限界がある。大どんでん返しがあるわけではないので、大きな驚きもない。

カメ止めのような仕掛けもないので人に勧めることは難しいだろう。ある程度ブレイクした監督の過去の作品ということでテレビ放送されたのだが…。話題にならないのには、それだけの理由がある。隠れた名作というわけではなかった。

低予算映画らしい作りではある。



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