お金に強くなる生き方 


 2018.4.13      お金に振り回されない方法 【お金に強くなる生き方】

                     
お金に強くなる生き方 (青春新書インテリジェンス)
評価:3
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■ヒトコト感想
佐藤優が一般のビジネスパーソンに向けてお金の話をする。世間での平均年収が400万の時代に、500万、600万の年収を得るにはどのようなことが必要か?というような金を得るための指南書ではない。現実をみて、身の丈にあった生活をすることを解いている。住む場所を選び贅沢をしなければ年収300万でも生活できる。

ギャンブルや投資には手をださず、堅実に生きることを解いている。本作を読むと自分の位置というのがわかる。お金に振り回されない幸福な生き方というのはなかなか難しい。わかってはいるが、生きるためには金が必要なのは絶対だ。金を貯めることが目的ではない。貯金が趣味の男は危ないなど、意外なアドバイスがあるのがポイントなのだろう。

■ストーリー
「油断すると、私たちはいつの間にか資本主義の仕掛けに踊らされ、なんらかの依存症にさせられてしまう。お金を使うということは、常にそうした危険をはらんでいるのです──」。私たち一人ひとりは「お金」とどのように向き合い、身がまえておくべきか。どうすればお金に振り回されず、幸福な関係を築くことができるのか。知の巨人が、これからの大格差社会を生き抜く知恵を伝授します。

■感想
誰もが気になるお金の話。ターゲットはごく普通の平均的なサラリーマンなのだろう。平均年収400万の現代で、どのように生活していくのか。500万、600万と年収を増やそうとすると、サービス残業や土日に仕事を持ち帰るなど、かなりハードな生活を要求されると語る。

身の丈にあった生活が必要なのだろう。テレビCMなどで購買意欲を刺激する多数の商品がある。それらをすべて満たし、車を持ち、持ち家となると400万では到底無理なのだろう。作者は身の丈にあった生活を推奨している。

ギャンブルや投資は避けた方がよいというアドバイスだ。ギャンブルは必ず負ける。投資は機関投資家には勝てない。まぁ、まっとうな理由だ。副業を推奨しているのだが、副業はハードルが高いというのがある。年収を増やすというのは難しいため、出ていく金を減らす方向でいくしかない。

郊外に暮らすとか、シェアハウスに住むだとか様々な節約方法が描かれている。金に振り回されずに暮らすというのはなかなかにハードルが高い。ある意味物欲をなくし、心穏やかに生活するというのが一番なのかもしれない。

貯金が趣味のような男は気を付けた方が良いとアドバイスがある。何の目的もなく貯金をするような人は、金を手に入れることが目的となり金の亡者となる。手に入れた金をどのように活かすかが全てなのだろう。

大格差社会で生き残るためには、考え方を変える必要があるのだろう。自分の信念をもち金の使い方を考える。自分の立ち位置を理解し、身の丈に合った生活をする。年収を増やすだけが目的ではない。金があればなんでもできるが、金がなくとも快適な生活はできる。

いろいろと自分の立ち位置を見直せる作品だ。


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