マックス・ペイン


 2018.12.31      怪物の幻覚が見える薬物 【マックス・ペイン】

                     
マックス・ペイン [ マーク・ウォールバーグ ]
評価:2.5

■ヒトコト感想
最初は刑事が妻子を殺された復讐のため、薬物中毒の犯人を追いかける物語かと思っていた。刑事のマックスがヤクの売人たちを調査しつつ、復讐相手を探しだそうとする。序盤から謎が小出しにされ、羽根のタトゥーや新種の麻薬などが登場し、物語は怪しげな方向へと動いていく。

中盤では薬物中毒者が羽根の生えた化け物に襲われる描写がある。それがいかにもアベンジャーズやSF系の化け物なので、そっち系の物語なのかと思った。それが、後半になると、より羽根の生えた化け物があちこちに登場してくる。衝撃的なのは、ヤク中の男がビルから飛び降りようとしているのだが、最後は化け物に引っ張られてビルから落下してしまう場面だ。観衆は化け物の存在を意識せずにはいられない流れとなっている。

■ストーリー
最愛の妻子を惨殺された苦しみに耐えながら、復讐のためにその犯人を追い続けるNY市警の刑事マックス・ペイン。クラブで誘惑してきたセクシーな美女や“何か"を知っていたドラッグ・ディーラーなど、手がかりを求めて彼が接触する人物は、次々と何者かによって殺害されていく。

そして“羽根"のタトゥー、新種の麻薬、正体不明の男と、この殺人事件の陰に見え隠れする謎を追ううちに、いつしかマックスは危険な迷宮へと足を踏み入れていった。そこは想像を超えたバトルフィールド。死闘の果てにマックスがみた驚愕の真実と真犯人とは……?!

■感想
刑事マックスが復讐のために犯人を追い続ける。肉体派のマックスが犯人を追いかける単純なアクション映画かと思いきや…。特殊な薬物が存在することで、おかしな方向へと物語は流れていく。マックスが犯人を追いかける過程で、接触した者たちが次々と死んでいく。

それもおかしな死に方をしている。この死に方が映像化されており、そこでは羽根が生えた全身真っ黒な怪物の姿がある。どこから湧き出た怪物なのか。明らかにアベンジャーズに登場するような怪物だ。

この怪物とマックスが対決するのだろうか?ただの肉体派刑事であるマックスが怪物に勝てるはずもない。型破りなマックスが捜査を続ける過程で、同じ刑事仲間からも追われることになる。妻子の復讐に燃えるマックスからすると、他のことなどまったく目に入らないのだろう。

怪しげな薬物がクローズアップされ、ヤクをキメた者だけが怪物に殺されていく。そして、物語は最後の最後にマックス自身が死の危険にさらされたことから、薬物を使用し…。衝撃的な展開となる。

マックスの目の前には多数の怪物の姿がある。まさにこの世の終わりのような光景だ。これが薬物を使用した者の幻覚だとわかる。信頼していた刑事に裏切られ、追い詰められた果てにマックスが見たものとは…。

アベンジャーズ的に、怪物を正義のヒーローが倒してくれればなんの心配もない。この世界にはアベンジャーズもいなければ、バットマンもいない。そのため、ひたすら自分たちで対決するしかない。強烈なインパクトがあるのは、間違いなく羽根の生えた怪物だ。

物語の結末が読めない作品だ。



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