2019.1.7 認知症のCIA幹部が復讐に燃える 【ラスト・リベンジ】
ラスト・リベンジ
評価:2
■ヒトコト感想
CIAのベテラン捜査官のレイクは、体調不良が続き上司から引退を迫られる。過去レイクを拷問監禁したテロリスト・パニールへの復讐だけを目的として捜査を続けるレイク。医者からは末期の認知障害とも診断される。レイクは非常にやっかいだ。認知症もわずらっているのだが、へたに出世しているだけに扱いが難しい。
部下や同僚たちはレイクを腫れもの扱いをする。宿敵パニールへの執念だけで仕事を続けるレイク。パニール側にもそれなりにドラマがあるのが本作のポイントかもしれない。レイクにパニールとどちらも死に迫る病に侵されているのも偶然ではないのだろう。パニールの専属の医者からパニールがまだ生きていることを察知し復讐の炎を燃やすレイクだ。
■ストーリー
レイク(ニコラス・ケイジ)は輝かしい経歴を持つベテランCIA捜査官。自身の現役を信じていたレイクだが、ある日上司から引退勧告を受けてしまう。そんな折り、記憶が混濁するなど体調不調が続き、末期的な認知障害と医者に診断され余命を宣告される。
自暴自棄になった彼のもとに部下シュルツ(アントン・イェルチン)が、22年前にレイクを監禁・拷問したテロリスト、バニールがケニアに潜伏しているという情報を持ってきた。レイクの脳裏には忌まわしい過去の記憶が焼き付いていた。宿敵バニールへの復讐に燃えるレイクは、国家の威厳と名誉を守るため、自らの命を賭けて、ルーマニア、そしてケニアの最後の戦いに乗り込んでいく。
■感想
レイクは過去に拷問を受けた宿敵パニールを探し続けている。公には死んだことになっているパニールだが、レイクは生きていると考えている。拷問で受けた傷を思い出し、怒りの燃料とする。レイクが純粋に復讐を目的としているのだが、自分の体調についても大きなポイントとなっている。
認知症を発症しており、ホテルから散歩に出てホテルに戻れない状態になったりもする。最近「アリスのままで」という作品を見たのだが、復讐劇に認知症を絡めると、なんだかおかしなことにならないかと、気になって仕方がない。
認知症を患いながらも、パニールを探し出すことに苦心するレイク。同僚がパニールの痕跡を見つけ出す。そのきっかけが、パニール自身の病気の治療のため薬を定期的に輸入しているということだ。主人公と、その主人公が探し続ける復讐相手が両方とも病魔に侵されているという特殊な状況だ。
ラストではお互いが、ふらふらになりながらも対決をしている。タイトルのラストリベンジというのは、自分自身も最後という意味と、当然相手も最後という二つの意味があるのだろう。
強烈なインパクトがあるのは、やはりレイクの老害ぶりだ。認知症を患っていながらCIAに居座り高い地位を保ったまま捜査を続けようとする。もし、判断をあやまるようなことがあれば大ごとなのだが、それすら無視して自分の考えを押し通す。
序盤で上司が勇退をすすめたのは間違いない。それを受け入れないレイクの頑固さは強烈だ。同僚たちがもてあますのもよくわかる。レイクに協力的な同僚は、それだけで自分のキャリアに傷がつくことを恐れていないのだろうか。
レイクのキャラは強烈だ。
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