国際市場で逢いましょう


 2019.9.29      韓国版ALWAYSだ【国際市場で逢いましょう】

                     
国際市場で逢いましょう
評価:3

■ヒトコト感想
まるで韓国版の「ALWAYS」のような作品だろう。ひとりの男を主人公として、時代を生き抜いた男の人生が描かれている。冒頭は現在は老人となった男が、頑固な性格を思わせる言動を繰り返している。その後、男が幼少期に南北戦争のために北朝鮮から韓国に逃げ込むエピソードが描かれている。戦争に巻き込まれ逃げる際に小さな妹と離れ離れになる。そのために、父親までもが逃げることができず北朝鮮に残る。

まさに戦争の犠牲者の姿だろう。そこから叔母の家に家族で転がり込み、兄弟たちを育てるために男は炭鉱に働きにでる。過酷な仕事ではあるが、そこで女性と出会い結婚する。合間に韓国の有名人が登場し、韓国人ならばノスタルジックな気分となることだろう。

■ストーリー
ユン・ジェギュン監督が激動の時代を生き抜いたある家族の姿を綴った大河ドラマ。釜山の国際市場を舞台に、歴史上の重要なトピックがひとりの男の生涯を通して描かれる。

■感想
まさに韓国版「ALWAYS 三丁目の夕日」だ。ある程度の年代の日本人であればALWAYSには懐かしさを感じたはずだ。その時代を経験していなくとも、懐かしい思いはある。本作は韓国人であればノスタルジックな気分になれることは確実だろう。

ある意味、一人の男の一生が描かれている。幼少期には南北戦争に巻き込まる。そして、韓国に逃げ込むのだが…。日本人にはなじみはないが、韓国ではこの戦争で家族が離れ離れになったパターンがいくつもあるのだろう。のちにテレビで生き別れた家族を探す番組ができるくらいだからだ。

韓国での居候生活も過酷だ。兄弟たちを学校に通わせるために長男である男は炭鉱に働きにでる。この炭鉱はまさにブラックな職場だ。今では考えられないような危険な仕事で、一歩間違えれば目の前には死が迫ってくる。そんな状態からなんとか生き残り運命の女性と出会う。

そこからトントン拍子に結婚まですすむ。合間には韓国の有名人たちが登場してくる。現代の社長が若い姿で登場し、これから韓国の国産車を作るという夢を語っている。周りはそれをバカにしているのだが…。

頑固なおやじとなった現代でも、男は祖国を愛する気持ちは変わらない。生き別れとなった妹を探すためにテレビの企画に参加する。そこでついに妹を見つけ出すのだが…。強烈なインパクトはないのだが、韓国人である程度の年代の人にはたまらないのかもしれない。

日本人としてはあまり韓国の歴史や出来事に詳しくないが、激動の時代を生き抜いた男を描かれると感動せずにはいられない。日本と韓国の違いはあるにせよ、なつかしさは変わらないような気がした。

間違いなく韓国版ALWAYSだ。


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