機動戦士ZガンダムⅡ 恋人たち


 2021.6.29      より大人むけのガンダム【機動戦士ZガンダムⅡ 恋人たち】

                     
機動戦士Zガンダム2 恋人たち
評価:3

■ヒトコト感想
前回から引き続き、地球で戦うカミーユ。アムロが大活躍し、ベルトーチカやフォウが登場してくる。やはり圧巻なのはサイコガンダムの存在だ。書き直されたシーンとそうでないオリジナルなシーンがちょくちょく入れ替わるのは気になるのだが、やはりサイコガンダムのインパクトはすさまじい。「恋人たち」というサブタイトルの通り、今回は恋人関係がメインに描かれている。

カミーユとフォウ、レコアとクワトロ、ヘンケンとエマ、サラとカツ。中でもサラにまんまと騙されるカツは今見てもイラっとする。カツの無意味に大人に反抗する態度は、かなりムカついてくる。そして、子供ながらに当時もカツの身勝手さにイラついていたことを思い出した。

■ストーリー
宇宙世紀0087年、連邦軍のエリート組織「ティターンズ」と、反地球連邦組織「エゥーゴ」の内戦は続いていた。エゥーゴに身を投じたカミーユは地球に残り、神秘的な少女フォウと運命的な出会いを経験する。だが、フォウはティターンズの強化人間だった。禁じられた二人の出会いは、カミーユの心を愛と苦悩に引き裂く。哀しみに満ちた戦いの果てに、宇宙へと戻ったカミーユを待ち受けていたのは、激しさを増した戦場と新型モビルスーツ“Z(ゼータ)ガンダム”だった。非道なコロニー落とし作戦や月面都市への爆弾テロなど、激しさを増すティターンズの戦法と平行し、大きく変転を始める政治状況。

エゥーゴは指導者ブレックス准将を暗殺で失い、一方のティターンズでは木星帰りの男シロッコが勢力を拡大しつつあった。そして、ついに動きを見せ始めた第三勢力――それは旧ジオン軍の残党、アクシズだった。カミーユの新たな力、Zガンダムが、混迷の戦場を切り裂いて飛ぶ!

■感想
序盤はアムロの活躍と、フォウとカミーユの戦いが描かれている。強化人間としてフォウが登場してくる。その不思議ちゃんな雰囲気はファーストガンダムのララァを意識しているのだろう。サイコガンダムとの対決や、カミーユを宇宙へ送るための自分を犠牲にした行動など、新たに書き換えられたシーンにより迫力ある映像となっている。

ただ、新しいシーンと古いシーンの切替が頻繁にあり、キャラの顔があからさまに異なっているのが気になった。フォウなど、オリジナルのシャープさがなくなっている。

中盤以降ではシロッコやヤザンなどが登場してくる。アッシマーやギャプランの素晴らしい映像は良いのだが、メッサーラなどシロッコ関係のエピソードの面白さが強烈だ。他の作品に比べてもZは明らかに大人向けの作品だ。

恋人たちとの関係をあからさまに描いたり、キスシーンが頻繁に登場したり。圧倒的な残虐性をもちあわせているのもZ独特だ。ジャブローを放棄するために、地下で核爆弾を爆発させるだとか、月にコロニーを落とすだとか。ファーストガンダムもそうだが、より残虐性と政治性を高めている。

本作のラストではシロッコの部隊と対決がある。Zが大活躍するのだが、ラストに謎の一団やってくる。その正体はアクシズから来たハマーンの軍だった。ラストへ向けて役者はそろったという形なのだろう。シロッコ、ハマーン、クワトロ、そしてカミーユがラストで対決する。

ティターンズ、アクシズ、エゥーゴという三つ巴も良い。個々の複雑な思いが絡まり、さらには個人的な恨みもある。クワトロがシャアだということははっきりしている中でのやり取りというのは最高だ。

Zは明らかに大人向けの作品だ。



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