機動戦士Zガンダム 星を継ぐもの


 2021.6.22      書き直したシーンはさすがのクオリティだ【機動戦士Zガンダム 星を継ぐもの】

                     
U.C.ガンダムBlu-rayライブラリーズ 機動戦士Zガンダム 1[ 飛田展男 ]
評価:3

■ヒトコト感想
はるか昔にTVシリーズを見たことがある。TVシリーズを編集し新たにシーンを書き足した本作。昔の映像と新しく書き足した映像ははっきりと違いがわかる。主に戦闘シーンが新しくされているのだが、さすがに激しいスピード感ですばらしい。特にモビルスーツの滑らかな動きと映像はすばらしい。

キャラの顔つきが昔と明らかに異なるというのはある。さらには、ハヤトの声がオリジナルと違っているのが気になった。ファーストガンダムほど思い入れはないが、Zガンダムとしての面白さを思い出した。連邦軍内部でのティターンズとエウーゴの戦いというちょっと特殊な対立なので、小難しい政治的な話はかなりはしょられている。純粋に戦闘シーンを楽しむのであればなんら問題はない。

■ストーリー
宇宙世紀0087年。地球に住む特権階級の権益を代表する地球連邦軍のエリート部隊「ティターンズ」と、スペースコロニーに住む人々のそばに立つ反連邦軍組織「エゥーゴ」の対立は深刻化していた。宇宙は再び戦乱の時を迎えようとしていた――。スペースコロニー"グリーン・ノア"に住む高校生カミーユ・ビダンは、権力を振りかざす連邦軍への反発から、訓練中に落下事故を起こした新型MS"ガンダムMK-II"を奪取。おりしも偵察中だったエゥーゴのMSと出会い、そのままエゥーゴへと身を投じることになる。

面目を潰されたティターンズは追撃し、カミーユの母親を人質にする卑劣な作戦を強行した。その結果、カミーユの目前で両親が立て続けに死に至るという惨劇が発生し、激しい衝撃を与えた。だが、カミーユには悲しむ時間も与えられなかった。エゥーゴは連邦軍本部のある南米ジャブローへと降下作戦を計画し、カミーユもまたエゥーゴ側のパイロットとして本格的な作戦参加を要請されたのだ。カミーユは大気圏突入という生死の狭間を目撃し、戦いを生き抜く中でパイロットとして天性の力量を発揮するようになっていく。

その果てに地上へ降りたカミーユは、先の一年戦争後に英雄とされたアムロ・レイと出会うことになる。そのアムロの存在を、誰よりも敏感に察知する男がいた。彼の名は、シャア・アズナブル・・・アムロと幾度となく死闘を繰り広げたライバルのシャアは、クワトロ・バジーナと名を変え、エゥーゴに参加していたのだった。この"再会"の運命が、やがて人々の未来を大きく揺るがし始める・・・。

■感想
ファーストガンダムから続く物語。TVシリーズを3編にまとめた第1作目。かなりはしょられているので、初めてZガンダムを見る人にとっては、あまりに展開が早すぎて内容を理解するのは難しいだろう。カミーユという少年がいつの間にかガンダムマーク2に乗り、母親や父親がティターンズの策略で殺された、という程度だ。

ティターンズとエウーゴの関係もよくわからないまま進んでしまうだろう。ただ、一度でもTVシリーズを見たことのある人にとっては、あらすじの理解にはまったく問題ないだろう。

本作では戦闘シーンが新たに書き加えられている。正確なところはわからないが、書き直しということなのだろう。モビルスーツの動きはなめらかでスピード感ある戦闘シーンになっている。Zガンダムシリーズのモビルスーツはかなり個性的で印象深いモビルスーツが多数存在しているので、かなりインパクトがある。

ただそんな書き換えシーンの中で、キャラクターはかなり顔つきが変化しているのが気になった。別に前のキャラが良いというのではないが、戦闘シーンと会話シーンでは明らかにキャラの造形が異なるのが気になった。

Zガンダムは個人的で話が小難しいという印象だった。ある程度まとめられているので、よりそう感じたのかもしれないが、政治的な要素が強い部分はかなり切り取られている。ただ、純粋に主要キャラが死ぬシーンや激しい戦闘シーンはすばらしい映像に変化している。

アムロやシャアは印象的に描かれている。キャラとしてはハヤトの声が明らかにオリジナルと異なるというのはあるのだが…。Zガンダムファンならば十分楽しめるのだが、初めて見る人には少しハードルが高いかもしれない。

2,3と続きが楽しみだ。



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