劇場版 機動戦士ガンダムⅠ


 2020.9.29      ガンダム初心者におすすめの作品【劇場版 機動戦士ガンダムⅠ】

                     
機動戦士ガンダム I
評価:3

■ヒトコト感想
ガンダムの劇場版は子供のころにビデオで見たことがある。そのイメージをもったまま、かなり久しぶりに見たのだが…。アニメ版と比べかなり端折られてはいるが、重要な要素が詰まっているので問題なく楽しめた。ファーストガンダム初体験の人にアニメを43話見るよりも、まずは本作のシリーズ3部作を見せるのが間違いないだろう。

アムロがガンダムに乗るきっかけと、反発しながら成長していく姿が描かれている。そもそもが単純な物語ではない。いきなり戦争に駆り出されたアムロの不満が強烈に伝わってくる。アニメ版よりも、アムロの身勝手さというかひねくれ具合が強調されている。ただ、いきなり15歳の少年が戦争の道具とされることの辛さは伝わってきた。

■ストーリー
宇宙世紀0079。宇宙植民地(スペースコロニー)サイド3はジオン公国を名乗り、連邦軍に独立戦争をしかけてきた。サイド7に住む15歳の少年アムロは、ジオン軍の奇襲の中、モビルスーツ・ガンダムに偶然乗り込み、敵モビルスーツ・ザクを撃退する。避難民を乗せたホワイトベースは、ジオン軍の追撃をかわし、逃避の旅を続ける。迫るジオン軍の赤い彗星シャア。大人はみんな死んだ。

■感想
偶然ガンダムが目の前にあり、乗り込んでザクを倒したことから、いつのまにかガンダムのパイロットにされたアムロ。本人の意思を確認せずに強制的に戦争の道具にされるのは、現在でもアニメのパターンとしては定番なのだろう。ちょうど「エヴァンゲリオン」がそうだ。

アムロはシャアとの対決などを経験し成長していく。ただ、ひねくれた少年であることは間違いなく、しょっちゅう文句を言っている。いじけるパターンもある。ただ、よく考えるといきなり戦えと言われたのだから、アムロが反抗的になるのもしょうがないのだろう。

Ⅰでは、アムロがガンダムに乗りこみ、ホワイトベースのメンバーも不慣れながら戦いに挑む姿が描かれている。バタバタの状態から、ジオン軍の幹部を倒したりもする。子供向けとは思えないシリアスな内容が続く。

ジオン公国の御曹司でありながら、親や兄弟に自分を認めさせるために必死で手柄をたてようとするガルマ。そして、シャアに騙されガルマは死んでいく。地球連邦軍がすべて正しいわけではない。ジオン軍の言い分もわからなくない。今の大人が鑑賞したとしても十分楽しめる内容なのは間違いない。

アニメではサブエピソードがいくつかあるが、本編の流れからすると重要ではない。それよりも、アムロの母親がどのような思いでいるのか。そして、アムロが強烈にひねくれ者なイメージがつくように編集されていることが気になった。

アニメ版では、アムロがひねくれるに至る理由が事前に用意されているのだが、その部分が削除されていると、突然アムロが切れたと見えてしまう。ストーリーを追うには過不足ないのだが登場キャラクターの印象が異なるのは間違いない。

ファーストガンダムのとっかかりとしては間違いない作品だ。



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