劇場版 名探偵コナン 紺青の拳


 2020.6.21      キッドと京極のための作品だ【劇場版 名探偵コナン 紺青の拳】

                     
劇場版 名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) 通常盤 [ 高山みなみ ]
評価:3

■ヒトコト感想
コナンの劇場版シリーズ。ミステリアスな要素はそれなりだが、メインは登場キャラクターたちだ。コナンが活躍するというよりは、怪盗キッドや空手の達人である京極がメインとなっている。世界最大のブルーサファイアである紺青の拳を手に入れるためにキッドが暗躍する。京極とキッドの対決もあるが、コナンの存在感は薄れている。

キッドがはめられ殺人事件の犯人にされたり、宝石をアベコベに奪われそうになったり。シリーズを見ていないので、意外だったのはコナンとキッドが親しげに会話しているところだ。イメージではコナンはキッドを必死で捕まえようとするのかと思った。キッドはコナンの秘密を知っており、京極が手ごわくて苦手意識をもつ。キッドが主人公といってよいだろう。

■ストーリー
海底に葬られた秘宝―――19世紀末に海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされる、世界最大のブルーサファイア"紺青の拳(こんじょうのフィスト)"。現地の富豪が回収を目論み、表舞台にその姿を現した時、マリーナベイ・サンズ近郊にて殺人事件が発生。現場には、怪盗キッドの血塗られた予告状が残されていた─。そしてその頃、シンガポールで開催される空手トーナメントを観戦する為、蘭と園子は現地を訪れていた。

■感想
コナンの映画シリーズはいくつか見たことがある。その中でルパンと連携した作品で少しだけキッドが登場したのだが…。コナンシリーズの中でのキッドの立ち位置がわからない。キッドはコナンのライバルで、コナンはキッドを逮捕したいと考えているのではないだろうか。

作中ではキッドはどちらかと言えばコナンの仲間で、一緒になって危機を脱するために協力したりもする。キッドの天敵は京極で、圧倒的な強さをもつ京極にキッドは手を焼いている。変装のプロというふれこみのキッドだが…。シンガポールでコナンを見て現地人と勘違いする欄は鈍感すぎる。

キッドは世界最大のブルーサファイアを手に入れるために暗躍するのだが、あべこべに罠にはめられ殺人事件の容疑者とされてしまう。キッドはトランプ銃みたいなものと空を自由に飛べる機器を使ってさまざまな障害を突破している。

いつの間にかコナンもキッドを助けるような流れとなっている。キッドと京極が一対一で対決する場面でも、コナンの助けによりキッドは間一髪京極から逃げ切ることができている。コナンは本作に限り、完全にキッドの仲間になっている。

事件は、誰が真犯人かが最後の最後までゴタゴタする。黒幕は意外な人物であることは間違いない。コナンが冴えわたる推理で事件を解決するパターンではない。キッドが黒幕をあばき、コナンがそのサポートをする。京極は事件に巻き込まれるが圧倒的な強さで敵を圧倒する。

京極は自分の力のありように悩む。最後には空手のライバルと戦い倒してしまう。キッドメインの作品であり、サブで京極という感じだ。今作ではコナンや欄はほとんどメインストーリーとは関係がなくなっている。

キッドと京極の描かれ方がかっこよすぎる。



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