2021.3.27 第1弾らしいシンプルさ【劇場版 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼】
劇場版 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼 [ 高山みなみ ]
評価:3
■ヒトコト感想
名探偵コナンの劇場版第1弾。これまでいくつかコナンの劇場版を見たのだが、やはり古さは否めない。今回は工藤新一に対して犯人が何度も謎を仕掛けているのが印象的だ。かならずヒント的なものを残して謎を突きつける。そのたびにコナンが謎を解き、すんでのところで大惨事を防いでいる。蘭が工藤新一とデートをするだとかで、コナンが困惑するのはいつものパターンだろう。
姿は見せずとも電話越しの声だけで蘭を繋ぎとめておけるのはすごい。本作では、今のように多数のキーキャラクターがいるわけではないので、小五郎探偵はその存在感を悪い意味で発揮している。ミステリアスな展開としてはそれなりなのだが、必ず犯人が救済手段を用意しているのはお約束だ。
■ストーリー
青山剛昌原作、小学生になってしまった探偵が難事件を解明していく人気アニメシリーズの劇場版第1弾。特殊火薬盗難事件と連続放火事件が発生、犯人と思しき男から工藤新一に爆破予告の挑戦状が届く。さらに蘭までもが事件に巻き込まれてしまい…。
■感想
序盤で爆弾の材料となる火薬が盗まれる。その後、爆弾を使った事件が起きる。いつもどおり、コナンが事件を解決するのだが、ある程度序盤に犯人は判明してくる。物語のポイントとしては、犯人が工藤新一に挑戦するかのうように名指しで謎を突きつけている。
なぜ工藤新一を名指しするのか。それらをすべてコナンが解き明かしている。必ず事件の予告電話をよこし、爆弾テロを回避する手段を残しているのはお約束なのだろう。犯人は警察を出し抜くことはできるのだが、コナンが必ず謎を解き明かしている。
事件の中で秀逸なのは環状線爆破テロの事件だ。電車のスピードが60キロ以下になると爆発する。そして、日没後にも爆発する。この2つのヒントからコナンは爆弾のありかを探り当てる。かなり特殊な謎であることは間違いない。
ひねくれた大人は、犯人がどのようにして爆弾を仕掛けたのかを疑問に思ってしまうだろう。犯人は結局はひとりなのだが、到底ひとりでは準備できないような仕掛けの数々を次々と新一に突き付けている。謎解きがメインの作品なので、そのあたりを気にするのは無粋だろう。
ラストは蘭がビルに閉じ込められた状態で爆弾の起爆装置の解除にチャレンジする。コナンが新一として蘭に指示をだすのだが、最後の赤の線か青の線のどちらかを切る謎にぶち当たる。このあたり、定番的というか、名探偵コナンでこの手のオーソドックスな展開となるのは驚きだ。
論理的に正しい線を見つけだすことはできない。あとは勘に頼るしかない。ラストのオチはある程度想定できる流れだ。劇場版第1弾ということで、オーソドックスな展開なのだろう。
最新の劇場版に慣れているコナンファンにとっては物足りないかもしれない。
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