劇場版 鬼滅の刃 無限列車編


 2022.1.20      原作の良い部分を劇場版のクライマックスとしている【劇場版 鬼滅の刃 無限列車編】

                     
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 [ 花江夏樹 ]
評価:3

■ヒトコト感想
大ヒットした鬼滅の刃の映画版。原作をすでに読んでいるので、内容的には当然ながら目新しさはない。これだけヒットしたのは、やはりドラマチックな展開だからだろう。煉獄が死ぬのが感動を引き起こすのは当然の流れだろう。無限列車内で炭治郎たちは下弦の一と対決する。対象者を夢に誘いこみ、そのまま殺害してしまう鬼。煉獄の強さをアピールするための存在のような気もするが…。

煉獄が多数の車両を守りながら炭治郎たちが鬼を倒す。無限列車そのものが鬼と一体化しているため、本体と思われる存在の首を切ったとしても鬼は死なない。列車の連結部に隠れている首の骨を断ち切らなければならない。中盤までの炭治郎たちの鬼退治は強烈なワクワク感がある。

■ストーリー
蝶屋敷での修行を終えた炭治郎たちは、次なる任務の地、≪無限列車≫に到着する。そこでは、短期間のうちに四十人以上もの人が行方不明になっているという。禰豆子を連れた炭治郎と善逸、伊之助の一行は、鬼殺隊最強の剣士である≪柱≫のひとり、炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を往く≪無限列車≫の中で、鬼と立ち向かうのだった。

■感想
柱のひとりである煉獄と共に無限列車に乗り込む炭治郎たち。列車の中で炭治郎たちは楽しい夢の世界の中に入りこんでいる。死んだはずの家族たちと楽しく生活する炭治郎。普通の人ならば楽しい家族との生活が味わえるなら夢の中でも構わないと思うだろう。

鬼の手先となった一般人は、楽しい夢を見たいがために鬼に協力し炭治郎たちを殺そうとする。炭治郎たちは、それぞれの胆力で夢から覚めることに成功する。ここでも煉獄のみ、自力で夢から覚めるなど別格な表現がされている。

無限列車での鬼との対決は、炭治郎たちの覚醒と活躍により鬼を倒すことに成功する。本作のメインはその後の上弦の三との対決だろう。明らかに別格な表現のされ方をしている上弦の鬼。それまでに煉獄の強さを嫌というほど見せつけつつ、その煉獄と上弦の三は同等以上の強さをもっている。

この時点で特殊な鬼だというのがわかる。最初は互角であったが、鬼は負傷してもすぐに回復してしまう。対して煉獄は負傷がそのまま蓄積されていく。明らかに時間がたてばたつほど煉獄が不利になっていく。

強烈なのは、上弦の三が「煉獄死ぬな」という場面だ。片目が潰れ、アチコチ血まみれとなっている。このまま戦い続ければ煉獄が死ぬのは目に見えている。上弦の三は煉獄の強さに感銘を受け、鬼になることをすすめている。

煉獄の強さが失われるをことを残念に思っているようだ。ラストの煉獄の捨て身の戦いというのが強烈なインパクトがある。原作の中でも前半の山場というべき場面なので、それが丁度良く映画作品のクライマックスに繋がったのだろう。

原作の良い部分が映画化されたような感じだ。



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