ボヘミアン・ラプソディ


 2021.8.30      ライブエイドの映像は大迫力だ【ボヘミアン・ラプソディ】

                     
ボヘミアン・ラプソディ [ ラミ・マレック ]
評価:3

■ヒトコト感想
2回目の鑑賞。1度目は映画館で見たので、楽曲を大迫力で聞けることでより感動した覚えがある。再度、家のTVで見ると、やはり迫力には劣るがインパクトは相変わらずすばらしい。前回見た時には気づかなかったこと、特にフレディマーキュリーがゲイであることの部分で細かく気づいたことがあった。

最初は自分がゲイであることを受け入れることができないでいたフレディ。それが、自分の性的な趣向をカミングアウトすることなく、最後まで貫きとおした。時代的な問題もあるのだろう。本人含め周りもすべて周知していたのだが、最後までゲイということを隠しながらの人生だったのだろう。ラストのライブエイドの映像では、まるで死ぬ前の最後の花火を打ち上げるような激しさを感じた。

■ストーリー
1970年、ロンドン。ライブ・ハウスに通っていた若者フレディ・マーキュリーは、ギタリストのブライアン・メイとドラマーのロジャー・テイラーのバンドのボーカルが脱退したと知り自らを売り込む。二人はフレディの歌声に心を奪われ共にバンド活動をし、1年後、ベーシストのジョン・ディーコンが加入。バンド名は<クイーン>に決まり、4人はアルバムを制作し、シングル「キラー・クイーン」が大ヒット。

個性的なメンバーの革新的な挑戦によって、その後もヒット曲が次々に生み出され、フレディは“史上最高のエンターテイナー"とまで称されるようになる。しかし、栄光の影で次第にフレディはメンバーと対立し孤独を深めていくのだった……。

■感想
クイーンのブレイクからライブエイドまでを描いている作品。フレディーマーキュリーを中心として大ブレイクしたクイーンだが、バンドが成功するとお決まりどおりマネージャーとのトラブルがある。自分たちの信じる音楽を貫き通すクイーンの面々。

このかっこよさは圧倒的だ。楽曲が有名な曲ばかりなので、作中で登場してくる曲はどこかで聞いたことのある曲ばかりだろう。厳密には曲ができるまでの過程の話は違うのだろうが、ドラマチックな展開になるように、さもその場で思いついたように直感的に曲が作成される場面は最高だ。

ゲイであるフレディーマーキュリーが、自分の性的趣向を理解し、そして自分の思うがままに生きる。妻であるメアリーとの関係は最後まで良好なようだが…。このあたりの微妙な心境は画面から伝わってきた。お互いが気を使いながらも、最後までフレディはメアリーを信頼していたというのがよくわかる。

好き勝手なことを言うとり巻きたちとは、明らかにフレディに対する対応が違う。大金持ちのフレディのとり巻きであるゲイたちはまた嫌味な男たちとして描かれているのが良い。

ラストのライブエイドの映像は衝撃的だ。確か画面の構図を含め、実際のライブエイドと同様にしているらしい。全力でライブに向かうフレディ。その前にエイズに感染しているという前振りがあり、まるで死ぬ前の最後のステージのような迫力がある。

観衆たちは、のちに死ぬことをわかっているので、まさに死に際の全力というフレディの歌に感動するのは間違いない。映画館の中で大音量で聞けば当然ながら感動するのだが、TVで見たとしても十分楽しめる作品だ。

内容としては単純だが、楽曲の迫力で何倍にも面白さが増幅している。



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