美女と野獣


 2019.8.18      ディズニーらしいハッピーエンド【美女と野獣】

                     
美女と野獣 MovieNEX [ エマ・ワトソン ]
評価:3

■ヒトコト感想
ディズニーアニメの実写化。フランス版の美女と野獣は割とシリアスで最後も悲しい結末となっていた。それに比べると、ディズニーアニメの実写化なので、ハッピーエンドとなることは確定している。野獣の屋敷にいるコーヒーカップや時計たち。それらは元は人間で魔法にかけられて姿を変えられていた。

ベルが野獣と恋をする。野獣の顔が、なんだか野獣ではあるが心なしか優しい印象なので、野獣としての恐怖よりも、おどおどとした印象の方が強い。どちらかと言うと、フランス版の方が荒々しさや男らしさのようなものを感じた。野獣とベルの恋物語とも言えなくもないが、周りの従者たちが人間に戻れるのか?という部分も物語としての面白さのひとつだろう。

■ストーリー
ディズニー・アニメーション不朽の名作『美女と野獣』がついに実写映画化。魔女の呪いによって野獣の姿に変えられてしまった美しい王子。呪いを解く鍵は、魔法のバラの花びらが全て散る前に誰かを心から愛し、そして愛されること―。だが野獣の姿になった彼を愛するものなどいるはずがなく、独り心を閉ざし本当の自分を見失っていく。

そんな絶望な日々に光を与えたのは、心に孤独を抱えながらも、自分の輝きを信じて生きる、聡明で美しい女性、ベル。このふたりの出会いがお互いの運命を次第に変えていく。

■感想
ディズニーアニメが実写化されると、いつもの激しいミュージカル調がスタートする。そのことを理解してはいたが、いちいち気になってしまった。美女と野獣の基本はおさえられている。フランス版では野獣がどのようにして野獣になったかが詳しく描かれている。

本作では、さらりと魔女にはめられたということになっている。野獣だけでなく従者たちも魔女に魔法をかけられて、姿形を変えている。従者たちがいることで野獣の屋敷も恐怖感が和らいでいるのは確かかもしれない。

ベルと結婚したいと迫る村の男がいる。この男がとんでもなく強引で、ベルは嫌気がさしている。野獣とベルの出会いから、お互いが仲良くなるまでの描き方も特徴があるかもしれない。ベルが最初からそこまで野獣を嫌悪していないのがポイントだ。

野獣がどうにもちょっとおっちょこちょいで、最初からベルに気があるようなそぶりすらある。巨大な図書館の本をベルに披露する場面での野獣の誇らしい顔は、まさに気になる女性に自分の良いところをこれでもかとアピールしているように思えた。

野獣が住む屋敷に村人たちが一致団結して襲い掛かるシーンがある。本作のクライマックスのひとつだろう。野獣は圧倒的な強さを誇っているかと思いきや、思いのほか野獣は脆い。強烈なインパクトはないのだが、野獣と従者たちがやられ役として存在しているようにすら思えてくる。

となると、観衆たちはベルへの仕打ちや男の強引さも相まって、野獣たちの味方をすることになる。野獣や従者がどうにかして幸せになることを願い、それが最後に叶うことがこのハッピーエンドにつながっているのだろう。

子供向けの作品としての面白さに満ちている。



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