アパルーサの決闘(2回目)


 2018.10.30      悪女がガンマンたちを戸惑わせる 【アパルーサの決闘】

                     
アパルーサの決闘
評価:3

■ヒトコト感想
2回目の鑑賞。相変わらずエド・ハリスは渋い。クリント・イーストウッドと同じく、歳をとり頭がハゲたとしても、この容姿ならば十分モテるだろう。背筋がピンと伸びて引き締まった体つきをしている。欧米人だからこそだせる渋さだろう。渋さの中に、相手に対する強い説得力もある。冒頭で町の荒くれものたちと対峙する場面では、ヴァージルとヒッチふたりでまたたく間に荒くれものたちを射殺してしまう。

その後、荒くれものたちの仲間が大量に押し寄せてきても、動じることなく対等以上にわたりあう。まさにかっこよい男を具現化したようなタイプだ。未亡人のアリソンがホレるのも無理ないが、アリソンに振り回されるのだけはヴァージンの唯一の汚点だろう。

■ストーリー
ヴァージル・コール(エド・ハリス)は相棒のエヴェレット・ヒッチ(ヴィゴ・モーテンセン)と、長年西部の各地で保安官稼業を続けている。今回二人が雇われたアパルーサの町はブラッグ(ジェレミー・アイアンズ)率いる悪党一味に乗っ取られようとしていた。早速二人は取締りを始める。そんなある日、町に未亡人のアリソン(レニー・ゼルウィガー)がやってくる・・・。

■感想
渋い男たちの西部劇だ。ヴァージルとヒッチのふたりがかっこよすぎる。ヴァージルが相手と交渉している間も、ヒッチは離れて肩にショットガンを抱えて座る。いつでも臨戦態勢。そして、何人たりともこの二人に対抗することができない。

荒くれもののボスであるブラックのことを逮捕したヴァージル。当然ながらブラックの仲間が大挙してやってくるのだが…。ここでのヴァージルの駆け引きもすばらしい。相手の方が人数が多いにも関わらず、みながヴァージルに気おされている。

ヴァージルの唯一のダメな面は、アリソンにぞっこんだという部分だ。このアリソンの悪女具合はすさまじい。その場で一番強い者、つまりボス猿に常にくっついているタイプのメス猿だ。最初はヴァージルで、次にヒッチにも色目を使い、挙句の果てには金と権力を手に入れたブラックに言い寄ったりもする。

変にヴァージルが純情なのもアリソンに騙された要因なのだろう。ヴァージルとの友情があるが、ヒッチはヴァージルに対してアリソンとは距離をおくように進言するのだが…。

基本はかっこよいガンマン同士の対決物語だが、間にアリソンがいることで複雑化している。女のためにどこまで自分を犠牲にするのか。最後の最後には、ヒッチはヴァージルのためにブラックと対決しようとする。

アリソンの気持ちがブラックに移りかけているのを知っているだけに、ヴァージルのためにブラックと戦う。序盤と終盤ではヴァージルのイメージが大きく変わっていく。ヒッチのかっこよさは後半になればなるほど際立っているが、ヴァージルは…。

アリソンの本能のままの行動もまた真実味がある。



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