2021.3.9 首都での毒ガステロ事件【相棒 -劇場版Ⅳ- 首都クライシス】
相棒 -劇場版IV- 首都クライシス
評価:3
■ヒトコト感想
相棒シリーズの映画化。過去に一度だけ劇場版を見ているが、レギュラーシリーズは見ていない。それでも十分に楽しめる作品だ。国際犯罪組織のレイブンが日本でテロを企てている。冒頭、巨大な屋敷の中でひとりの少女以外の召使や親たちがすべて死んでいる場面が登場してくる。
その少女が成長しレイブンと共に日本にやってくる。特命係の杉下と冠木が独自の調査をする。登場人物たちの関係性もそれほど複雑ではないのですんなり入り込める。レイブンがパレードの最中に50万人を殺害可能な毒ガスを噴霧する。ハイテクな犯罪と足を使う犯罪。そして、杉下の冴えた推理。ラストの展開は確かに意外だ。それまでレイブンと思われた人物はレイブンではなく、別の人物がレイブンというオチだ。
■ストーリー
7年前、英国で日本領事館関係者の凄惨な集団毒殺事件が起こり、その唯一の生き残りだった少女が国際犯罪組織「バーズ」によって誘拐された。しかし、当時の駐英大使と日本政府は“高度な政治的判断"によって、その誘拐事件を闇に葬っていた―。それから7年。行方不明となっていた少女の身代金要求が再び日本政府につきつけられた。首謀者とされるバーズのリーダー=レイブンの意図は何なのか?何故少女は7年間生かされていたのか?
レイブンとは何者なのか?タイムリミットが迫る中、日本政府はバーズをテロ組織と断定、その要求を再び拒否した。その直後、身代金要求は世界を震撼させる無差別大量テロへと相貌を変えた! 狙われたのは50万人の見物客が集まる国際スポーツ競技大会の凱旋パレード。日本中が歓喜に包まれたパレードの真っ只中、遂に特命係は真犯人を追い詰める!その先には…70年前の“ある出来事"から始まる、あまりに切ない真実が待ち受けていた。
■感想
冒頭、7年前の集団毒殺事件から始まる。そこで唯一生き残った少女が、その後、テロ組織の仲間として日本にやってくる。国際犯罪組織であるバーズのレイブンが日本でテロを起こそうとしている。杉下たちは別の事件とテロ予告の関係性を解き明かし事件を解決に導いていく。
杉下と冠木のシリーズは見たことがなかったが、問題なく楽しむことができた。他のキャラクターたちとの関係性もわかりやすい。捜査一課から目の敵にされている杉下たち。そのため、ちょっとした捜査や情報の提言にしても工夫しなければならない。
印象的なのは、警視庁の捜査体制がかなりハイテクだということだ。巨大なモニターで捜査情報が逐一共有される。さらには、捜査員たちひとりひとりの端末に連動していたりと、かなりハイテクだ。その代償として、USBメモリによるウィルス感染が引き起こされたりもする。
刑事たちがもつ端末だけ、大事な時に通信ができなくなるというとんでもない失態が描かれている。それらについても、かなりサラリと終わっているのだが普通に考えたら信じられないようなミスだ。
物語はレイブンと思わしき男がライフルでアチコチを狙撃し、そのレイブンの逮捕には冠木が活躍する。レイブンさえ逮捕すればテロを防ぐことができると思いきや…。レイブンは別人だった。思いもよらない人物がレイブンであることは間違いない。
レイブンの目的も、それまでのレイブンの境遇を考えると納得のできる流れかもしれない。相棒シリーズを見ていれば、個々のキャラクターの特徴を把握しているため、より楽しめることだろう。
単発映画としても十分楽しめる流れだ。
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