テルマエ・ロマエⅡ


 2015.8.15      パワーアップしたテルマエ 【テルマエ・ロマエⅡ】

                     


■ヒトコト感想

前作からギャグパートはパワーアップしている。ルシウスが新たに日本の温泉文化に触れ、古代ローマのテルマエに取り入れようとする。明らかに面白さはパワーアップしている。日本の銭湯として当たり前のことにいちいち驚くルシウス。最新設備をいちいち奴隷の力によるものだと誤解する。

ルシウスが強烈なのは、日本で経験したことをそのまま古代ローマで奴隷を使って再現してしまうということだ。草津温泉での情景を見て気持ちが盛り上がり、テルマエで再現する。温泉の中で歌う与作までもテルマエで再現してしまう。むちゃくちゃな状況ではあるのだが、くそまじめなルシウスの表情を見ていると、妙な面白さがこみあげてくる。

■ストーリー

斬新なテルマエ(浴場)を作ったことで一躍人気者になった古代ローマの浴場設計技師ルシウス(阿部寛)。しかしコロッセオにグラディエイターを癒すテルマエ建設を命じられ、またまたアイディアに悩みまくり、再び現代日本へタイムスリップしてしまう(風呂限定)。

そこで風呂専門雑誌のライターに転向していた真実(上戸彩)ら「平たい顔族(=日本人)」との再会も束の間、平和推進派のハドリアヌス帝と武力行使派の元老院の対立に巻き込まれていく。

■感想
前作と同様に、まずはルシウスが日本へ突然タイムスリップしてくる。そのきっかけは相変わらず不明だが、平たい顔族(日本人)との銭湯でのやりとりは、もはや定番と化している。今回は、マッサージ機に始まり、バスクリンをテルマエへ適用する。

さらには、草津温泉を経験したルシウスは、温泉地の風習をそのままテルマエに持ち込もうとする。湯もみやその「ちょいなちょいな」という掛け声までも古代ローマ人たちがまねる。そこまでやる必要があるのか?という面白さがある。

ルシウスは温泉だけでなく、ウォータースライダー的なものまでもテルマエに導入している。温泉の枠を通り越してよくわからない様々なものまで取り入れている。最終的には指圧までも…。前半がいつものテルマエ・ロマエ風であるならば、後半は古代ローマの御家騒動的な話となる。

ここでもテルマエの力により事態は解決するという流れとなる。前半のユーモア溢れる展開は、そのまま、後半でのシリアスな中にもお笑いの要素が組み込まれている。

ギャグの要素をより強く、そして、多少の無理やり感はあるにしても、日本の温泉文化をうまく古代ローマに持ち込んでいる。すべてを奴隷がまかなっているといのは、かなり強引だが、奴隷たちが必死でシャボン玉を作る姿は笑えてしまう。

古代ローマ人と温泉というのが、簡単には結び付かないので、そのミスマッチによる面白さがあるのだろう。ルシウスの正体を知る唯一の日本人である真実が、実はテルマエ・ロマエのマンガの原作者だったというのは良い。原作もこのパターンなのだろうか?

さすがに第3作はネタ切れのために作成されないだろう。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp