2016.3.20 まるでハリウッド大作のようなルパン 【ルパン三世】
ルパン三世 スタンダード・エディション [ 小栗旬 ]
■ヒトコト感想
ルパン三世の実写化。アニメの面白さがどこまで表現されているのか。キャスティングは良い。誰が誰をやると言っても、本作レベルにはなれないだろう。小栗旬のルパンもまぁ良い。次元や五右衛門もそれなりに雰囲気がでている。不二子についても問題はない。ただ、内容が結局のところつまらないミッションインポッシブルみたいな感じになっている。
ルパンでありながら現代的な設定が目につく。すべてを現代として描けば良いのだが、車やパトカーだけ元祖ルパン風にしている。デジタルで制御された強固なセキュリティと、極度にIT化された作戦立案風景。まさにハリウッド映画にありがちな泥棒アクションに見えてしょうがない。ストーリー的にルパンである必要がまったくない。
■ストーリー
国民的人気原作を、小栗旬をはじめ豪華キャストで実写化したアクション大作。究極の宝物、クリムゾン・ハートをめぐり、ルパンたちが強大な敵を出し抜いて絶対不可能なミッションに挑んでいく。
■感想
ルパン三世を実写化したということで、確かにキャストは良いと思う。これ以上のキャストというのはなかなか思いつかない。メインキャラたちはそれなりに雰囲気がでており、どことなくしゃべり方も原作に寄せているように思える。ただ、ストーリーがまったくルパンっぽくない。
そう感じさせる原因には、ハリウッド大作映画のような映像的に面白くさせようと、無理やりハイテクの要素をいれているというところだ。ミッションインポッシブルを真似たような展開が、どうにも鼻について仕方がない。
登場キャラクターも、メインキャラ以外に脇役が多すぎる。敵キャラが登場するのはわかるが、味方もおよそルパンらしくないキャラたちが登場してくる。ネットの専門家や、ルパンと同程度の能力を持つ者など、脇役を活躍させるために、次元や五右衛門の活躍が少なくなっている。
アクションや罠などの仕掛けは悪くない。ただ、ルパンが不必要に多くの仲間たちと行動を共にするというのは、ちょっとヘンテコな気がしてならない。
本作品の時代設定はいったいどうなっているのか。最新のセキュリティ設備や、ネット環境などを考えると現代が舞台になっているようだが、銭形が乗るパトカーはなぜか旧式のものとなっている。変なところを原作に忠実にしている。
ファンとしてはうれしいのかもしれないが、ストーリーがあまりにルパンから乖離しすぎているので、受け入れられないだろう。商業的に成功するかわからないが、ルパンの原作をそのまま実写化した方がよかったのかもしれない。
キャストが良いだけに、惜しい感じだ。
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