ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション


 2015.10.17      イーサンの衰えない肉体 【ミッション・インポッシブル ローグ・ネイション】

                     


■ヒトコト感想

定番ものとしての安心感はある。そして、いつものごとくイーサン役のトム・クルーズの背筋がピンと伸びた特徴的な走り方は健在だ。今回は、イーサン自身が容疑者として狙われることになる。イーサンが所属する組織であるIMFがCIAに統合され、行き場をなくしたイーサンは事態の黒幕を探し出そうとするCIAの長官だけでなくイギリスのMI6の長官までも巻き込む出来事。

誰が裏切りもので、誰が味方なのか。イーサンが信じられる者たちだけでチームを作り、「シンジケート」の秘密を暴こうとする。やはりこのシリーズの売りのひとつでもあるイーサンの変装は今回も健在だ。これがなければミッション・インポッシブルとは言えないのだろう。

■ストーリー

IMFのベテランエージェントであるイーサン・ハントは、謎の犯罪組織「シンジケート」の正体を探るため調査を進めていた。そんなある日、イーサンは指令を受けるためにIMFのロンドン支部を訪れるが、そこはすでに「シンジケート」の手に落ちており、イーサンは敵の罠にかかってしまう。拘束されたイーサンは拷問を受けるが、謎の美女イルサによって命を救われる。

イルサは自身の目的を告げぬまま、イーサンの脱出を手助けするのだった。一方その頃、CIA長官アラン・ハンリーの進言により、IMFは政府から解体を命じられてしまう。しかも、過去に数々の騒動に関わっていたイーサンは、CIAによる国際手配を受けてしまうのだった。

■感想
安定したアクションとミステリアスな展開。シリーズものの肝を抑えた出来事と、ファンを楽しませる定番的流れ。すべてを満たしており、新たな女性キャラクターにより花も添えている。イーサンの衰えない風貌が、すでに異常なのだが、その肉体美にはほれぼれしてしまう。

シリーズの肝である、最新テクノロジーを使ったスパイ活動もすばらしい。アナログレコードを使った指示であり、網膜にレンズを貼り付け、カメラ代わりとする。映像としてのインパクトは相変わらずすさまじいものがある。

イーサンとイルサという二人のスパイがポイントだ。イルサは自分が潜入捜査官だと早々とバラしながらシンジケートとしての活動を続けていく。成果をだして早く元の組織に戻りたいと考えるのだが…。イルサの存在がイーサンにとっては足かせとなる。

秘密をどうにかして敵から奪い取ったかと思うと、イルサにかすめ取られる。イルサとイーサンの追いかけっこも本作の見どころのひとつだろう。バイクでの疾走シーンは、すさまじい迫力がある。

仲間を助け出すために、敵と対決するイーサン。それほど頼りになる仲間ではないが、適材適所でチームを組み、うまい具合に機能している。強烈なインパクトはないのだが、安定した面白さがある。アクションシーンの迫力は文句ない。

イギリスの大統領を拉致してまで仲間を救おうとするイーサンの男気にしびれ、待ってましたの変装が出てくる場面では、思わずニヤリとしてしまう。シリーズのファンの望みをすべてお見通しかのように、タイミングよく挿入されてくる。

ファンならば、間違いなく楽しめることだろう。



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