レゴバットマン サ・ムービー


 2017.7.15      レゴだからこそだせる味 【レゴバットマン サ・ムービー】

                     
LEGO レゴ バットマン ザ・ムービー ザ・ジョーカー
評価:3.5

■ヒトコト感想
LEGO(R) ムービー」の続編かと思いきや…。まったくの別物で正当なバットマン映画となっている。キャラがレゴなだけで、内容はがっつりバットマンだ。それもレゴが良い味をだすようなストーリーとなっている。俳優が演じるよりも、なぜかレゴなのに感情がはっきり伝わってくる。

孤独なヒーローのバットマンの物悲しい表情が、レゴで表現されているのだが、すばらしいの言葉しかない。表現方法が限定されるからこそ、伝わる物がある。レゴでの食事シーンなど、ただレゴの塊を口に入れているだけなのだが、効果的な演出となっている。レゴがキャラクターに可愛らしさとユーモアを与え、シリアスな場面との対比がすばらしい作品となっている。

■ストーリー
町を守る孤独なヒーロー・バットマンのもとに、ロビンがやって来る。ところが、ロビンのあまりのお調子者ぶりに、二人は全く息が合わない。そんな中、ジョーカーが宇宙に閉じ込められていた悪者たちを脱走させ、世界の危機を救うべくバットマンとロビンは立ち上がるが……。

■感想
前作で登場したバットマンが主人公のバットマン映画。レゴを用いてはいるが、中身はがっつりとバットマンだ。ひとりでジョーカーを含めた悪を退治してしまうバットマン。ゴッサムシティのヒーローとして、市民からチヤホヤされるが、基地に帰るとひとりさみしくロブスターの丸焼きを食べ映画を見る。

バットマンの孤独具合がとてつもなく良く表現できている。ただのレゴのはずが、ちょっとした表情の変化が、無限の心理状態を表現できている。

孤独なバットマンの元に押し掛ける孤児のロビン。そして、新しい刑事部長。バットマンを取り巻く環境の変化は激しく、ジョーカーなどの悪者が存在しなければバットマンの存在価値はない。非常にバットマン映画としてよくできている。

ジョーカーが自首するという策略により、バットマンは孤独になる。バットマンの孤独を癒してくれるのは仲間や家族のはずだが、それらを持たないバットマン。あいまに適度なギャグがちりばめられており、レゴならではの良さが物語にぎっしりと詰まっている。

実写と比べるとコミカルな部分があるが、それすらも後半は感じなくなる。いつの間にかバットマンの世界に入り込み、レゴということを忘れてしまう。決まったパターンしか存在しないはずのレゴだが、脳内ではそれぞれが明らかにキャラ立ちしている。

ジョーカーなんてのは、明らかに実写よりも良いキャラをしている。可愛らしくすら感じてしまう。レゴというフォーマットを使ってはいるが、立派なバットマン映画として成り立っている。

レゴでこんな感じの映画が完成するとは思わなかった。



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