エクスペンダブル・ミッション


 2017.3.11      地味な俳優の地味なアクション 【エクスペンダブル・ミッション】

                     
評価:2.5

■ヒトコト感想
過去に誤射により無関係の少女を殺してしまった殺し屋のブラッドリー。それがトラウマとなり廃業しひっそりと暮らしていたが…。傷心の殺し屋が、売春婦の少女を助けるために奮闘するという物語だ。全体的にB級の雰囲気がすさまじい。画面のカットを激しく切り替えることでアクションの激しさを演出している。出てくる俳優はミッキーロークくらいしかわからない。

ストーリーもチープだ。エクスペンダブルというタイトルがついているので、スタローン主演の「エクスペンダブルズ」シリーズかと間違えるのを期待しているのだろうか。出演俳優たちの知名度がないと、こうも花のない作品になるのかと驚いた。低予算映画だとは思わないが、全体的なチープ感がすさまじい。

■ストーリー
ロンドン。誤射で無関係な少女を殺めてしまった手練れの殺し屋のブラッドリーは、組織を離れひとり地下に潜っていた。そんなある日、組織に騙され売春婦となっていた少女アンナと出会ったブラッドリーは心に痛いものを感じ彼女を救出する。

しかし、人身売買による売春ビジネスが横行する荒んだ地下組織は複雑かつ広大であり、魔の手は警察まで及んでいた。ロンドン中の悪から目をつけられてしまったブラッドリーは、迫りくる敵と壮絶な戦いを繰り広げつつ組織壊滅を図ろうとする…。

■感想
タイトルが非常に紛らわしい。エクスペンダブルズシリーズとして有名俳優たちが夢の共演をした作品があるのだが、そのシリーズと勘違いする可能性がある。中身は無名な俳優たちがドンパチをしているといった感じの作品だ。

元凄腕の殺し屋だったブラッドリーだが、過去に誤射で少女を殺してしまったことがトラウマとなり引退する。が、売春婦の少女を助けるためにブラッドリーが立ち上がる。とってつけたようにブラッドリーの目の前で少女がチンピラに殴打される。まるでコントのようにブラッドリーが助けに入る。

ブラッドリーの強さはすさまじい。お決まりどおり巨大組織はブラッドリーを狙う。それらすべてをブラッドリーはひとりではじき返してしまう。そして、物語の終盤では、すべてを裏で操っていた存在が明らかとなる。非常にありきたりなストーリーだ。

見どころがどこかと聞かれるとアクションだと答えるだろう。そのアクションでさえも、カット割りを激しくすることで、激しいスピード感を表現し、戦いのすさまじさを演出している。特別優れているというわけではない。

全てはタイトルに騙されたということだろう。エクスペンダブルシリーズは出演者たちの知名度の高さにより、ストーリーの退屈さを凌駕している。個々の俳優たちの個性がすさまじいため、それがストーリー中で良いアクセントとなっている。本作はというと…。

俳優に知名度がないため、ストーリーで観客を引っ張るしかないのだが、それができていない。魅力的なキャラクターや謎があれば、観衆を画面にくぎ付けにすることも可能だが、そうはなっていない。

普通のアクションを普通の俳優だけで成り立たせるのは難しい。



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