エイプリルフールズ


 2018.2.3      エイプリルフールに振り回される人々 【エイプリルフールズ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
エイプリルフールに巻き起こる様々な出来事。ニセ医者がイタリアンレストランで妊娠した清掃員に認知しろと迫られる。拳銃を突きつけられ、イタリアンレストランが大騒ぎになる。別の場所では小学生の女の子がヤクザに車に押し込まれ誘拐されてしまう。大学生がエイプリールだからと軽い気持ちで男の友達にギャグで告白してしまう。それを相手に本気にされ…。

自分は宇宙人だと思い込んだ中学生が宇宙に帰る前に思い切った行動にでる。それら個別のエピソードにいつの間にか繋がりがみえてくる。個別のエピソードにそこまでの魅力がない。ただ、最後にちょっとした一つのズレが様々なエピソードに繋がっていくのが良い。

■ストーリー
舞台は東京らしき大都会。時は2015年4月1日エイプリルフール。人々が何気なく吐いた嘘が嘘を呼び、あちらこちらで大騒動が勃発する。戸田恵梨香、松坂桃李ら総勢27人の豪華キャストが集結。

■感想
クラッシュ」のようにシリアスではないが、複数のエピソードがバラバラに見えていながら、最後に繋がりが明らかになる物語だ。個別のエピソードは基本はコメディだ。そのため、クラッシュのような最後のシリアス感はない。メインであるニセ医者の物語は、妊娠させられた清掃員のサイコっぷりが面白い。

なぜか拳銃を持っていたりと、不自然な部分が多々あるが、そのからくりは最後にしっかりと語られている。舞台となったイタリアンレストランにいた人々のぶっとんだ言動もまた面白いことは間違いない。なんだかとぼけているようで、しっかりと芯はある。

エイプリルフールというのがポイントだ。皆が相手の行動を嘘だと思う。強烈なのは、エイプリールフールだからと、男友達に告白する男だ。相手が驚いて拒否することを想定しての冗談のはずが、実は相手も…。嘘が本当になってしまうパターンだ。

エイプリールフールに振り回される人々。自分のことを宇宙人だと思い込む中学生も、それが実はエイプリールフールだと知った時の絶望感はすさまじいものなのだろう。周りの生徒や教師から自殺すると思われたり…。変人のレッテルを貼られることは間違いない。

ヤクザが離婚した妻と子供のことを気にかけ、子供を誘拐してしまうパターンもまた強烈だ。そして、このヤクザのエピソードは心温まるものとなっている。強烈なインパクトはないのだが、この流れは良い。ちょっと「クラッシュ」を思わせる展開だ。

ある決意を元に拳銃を手にして最後に思い残しのないようにと行動したヤクザ。それが、いざことを起こそうとすると…。それまでのエピソードのひとつひとつがしっかりと繋がっていく。

ラストで繋がりが明らかとなるのだが、そこまで強烈なすっきり感があるわけではない。



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