ボーン・レガシー


 2016.4.20      ボーンシリーズの平行世界 【ボーン・レガシー】

                     
ボーン・レガシー【Blu-ray】 [ ジェレミー・レナー ]

■ヒトコト感想
ボーンシリーズの外伝的作品。ジェイソン・ボーンとは別に訓練された暗殺者のアーロン・クロスが主人公となる。ボーンの活動により、計画が明るみにでることを恐れたCIAがすべてを闇に葬りさろうとする。暗殺者として訓練されてきた者たちをすべて消し、それをサポートしてきた組織ごと消滅させようとする。何も知らず研究だけ行ってきた研究者たちをもすべて消す。

徹底した証拠隠滅処理の結果、偶然任務外の動きをしていたアーロンだけが生き残ることになる。ここから、アーロンの孤高の戦いが始まる。アーロンの圧倒的な力で追っ手たちを殲滅する。訓練された能力の高さと、臨機応変な行動の数々。無人機で人に向けてミサイルを撃つような組織に、ひとりで対決する困難さがこれでもかと描かれている。

■ストーリー

CIAの極秘プログラム“トレッドストーン計画"によって生み出された最強の暗殺者、ジェイソン・ボーンが、ロンドンで新聞記者に接触しようとしていた頃。ボーンと内部調査局のパメラ・ランディ(ジョアン・アレン)の告発によって計画が明るみに出ることを恐れたCIA本部では、国家調査研究所のリック・バイヤー(エドワード・ノートン)が証拠隠滅のために全プログラムの抹消を命じる。

一方、アラスカのCIA訓練地では、“アウトカム計画"によって生み出された暗殺者、アーロン・クロス(ジェレミー・レナー)が訓練を積んでいた……。

■感想
CIAの証拠隠滅作戦は徹底している。アーロンと同じく訓練された暗殺者を殺すために、無人機で家に向けてミサイルを撃ち込む。そして、アーロンが生き残ったと知ると、しつこく無人機で追いかけ続ける。アーロンが偽装したことで、無人機の追撃から逃れることができる。

暗殺者として養成されたアーロンたちは、薬を定期的に摂取しなければ生きることができない。この薬を手に入れることがアーロンの第一の目的となる。一度、死んだと偽装したことで、目立った動きをしなければ、ひっそりと生活できるはずが、薬を手に入れるために動き出すしかない。

アーロンは薬を手に入れるため、研究者にアクセスする。CIAの陰謀で証拠隠滅のため殺されようとしていた研究者をアーロンは助けることになる。アーロンと研究者の逃亡劇。敵の追撃に対してどのようにしてアーロンたちは逃げ切るのか。

アーロンと同じく暗殺のプロが追っ手となると、激しいカーチェイスや追いかけっこが続く。この強烈な流れというのは、かなりインパクトがある。アーロンは追われながらも、研究者を助けるために、あらゆる動きをする。この神出鬼没感がすばらしい。

ボーンの情報が並行して登場してくるのが、臨場感を高めている。ボーンの存在により、様々な情報が暴露される。そのことにより、アーロンを追いかける勢力にも影響をおよぼす。ボーンほどのむちゃくちゃな絶望感はない。

アーロンがどのような状況だろうと、必ず事態を打開してしまう、という安心感のようのものがある。追っ手の指揮官としてエドワード・ノートンが登場するのだが、有無を言わさぬ冷酷非道な面が強調されている。すべての追っ手から逃げ切るアーロンのすごさが印象的だ。

ボーンシリーズ本編に比べると小粒だが面白さはある。



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