GOAL3


 2014.6.21     1、2とはまったくの別物だ 【GOAL3】  HOME

                     
評価:3

■ヒトコト感想
GOAL12の感動から、楽しみに本作を見たのだが…。かなりがっかりした。というか、ほぼ別物といってよい。ドイツW杯を無理やり絡めたかったのだろうか。前作からの流れをぶち切り、主役は突然、降ってわいたようなイングランド代表の二人。それも、クラブレベルの話はほとんどなく、ただW杯の代表になれるかや、恋や過去の恋人について語られているだけだ。

感動物語に仕立て上げようと、無理やり仲間の死があり、その後は、実際の結果と同様にイングランドがPKで負ける。前作を見ている人からすると、詐欺のような作品だ。ここまで別物にするのは、何かしら理由があったのだろうが、それにしてもひどい作品だ。

■ストーリー

いよいよワールドカップが迫ってきた。イングランドの代表としてサンティは、チームメイトのチャーリーとリーアムと共に世界の頂点を目指すことに。カリスマプレーヤーであるチャーリーは、サンティとリーアムと一緒に映画の撮影現場に入り、そこでソフィアと知り合う。

意気投合した4人だが、交通事故でサンティは腕を骨折してしまう。そしていよいよワールドカップ開幕。ベンチ入りしたチャーリーとリーアムだが、チャーリーは試合中に事故の後遺症のせいで急死してしまう。アル中のリーアムは酒を絶ち、友達のため、祖国のためにピッチに立つ…。

■感想
GOALの感動はどこへいってしまったのだろうか。貧乏な少年がサッカーを通して成長し、最終的にはレアル・マドリードに入団するまでに成功したのが前作。その後は、当然としてW杯はあるにしても、引退やその他、物語を面白くする要素はいくらでもあったはずだ。

それが、とってつけたように、チームメイトのイングランド代表が主役となり、恋愛やW杯代表についてごちゃごちゃしょうもない物語を展開していく。まさか、このパターンは想像できなかった。前作をほぼ無視した流れには、驚かずにはいられない。

イングランド代表に呼ばれたチャーリーとリーアム。ここで、お決まり通り、実際の映像を交えてW杯ドイツ大会のイングランドの躍進を描いている。そして、あいまには恋があり過去の恋愛があり、事故により負傷あり、定番すぎる流れであり、特別な印象はない。

前作までの主役が事故で怪我をおい、そこで主役の座から脱落する。チャーリーは新たな恋をし、リーアムは過去の恋についてわだかまりがある。W杯半ばでチャーリーが脱落し、そこで感動が呼び起されるはずなのだが…。なんだかすべてが茶番に思えてしまう。

実際の映像と俳優を組み合わせて、さもイングランド代表の試合に参加しているようにみせる手法は前作どおり。ただ、それまでの成長過程が描かれていた前作までと違い、本作ではぽっと出の選手という印象しかないので、ベッカムと一緒にプレーしている姿は違和感しかない。

ラストは、イングランドがPK戦で敗れて終わる。が、この場面にしても、特別な印象はない。サンティのサクセスストーリーのはずが、いつのまにかイングランド代表の茶番へと変化していたことに、特別な印象はない。

3でまったくの別物になるとは思わなかった。



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