アイアンマン2


 2012.12.3    ヒーローモノの定番的流れ 【アイアンマン2】  HOME

                     

評価:3

■ヒトコト感想
相変わらずのパワードスーツのすばらしさ。まさに男が夢見る未来のスーツだ。スーツの滑らかさや機能のすばらしさは、すでに前作で思う存分アピールされていた。今回は、天下無敵のスーツにライバルが現れたとき、どうなるのかが描かれている。あまりに強力な武器であるパワードスーツを持つことが、まわりから目の敵にされる。トニー・スタークが、お気楽な性格で何もかもほっぽりだしてしまい、その後始末を秘書が担う。なんだか自由奔放な経営者の末路を見せられているような、そんなアイアンマンらしくない雰囲気もある。ただ、基本は新たな敵との対決と、トニーが父親から託された何かを成し遂げられるのかだ。最後には、新たな展開がスタートしそうな流れで終わっている。

■ストーリー

自らアイアンマンであることを告白した大企業スターク・インダストリーのCEO、トニースターク。そんな彼に新たな危機が迫っていた。米国政府がパワードスーツの没収を命令。彼に恨みを抱く謎の男“ウィップラッシュ”の登場。さらに、胸に埋め込んだエネルギー源“リアクター”の影響でトニーの体は蝕まれていき...

■感想
おそらく、続編であるアベンジャーズ前提での物語りなのだろう。アイアンマンのライバルが登場し、苦労しながらも、いつもどおり倒してしまう。パワードスーツの滑らかですばらしい描写は、いつもながら観衆の目を引き付けて離さない。さらには、トニーが研究中に扱う様々なハイテク機器というのは、ずば抜けている。今の時代であっても、実現できそうでできない。どれだけ最先端を走っているのか。トニー周辺には夢が溢れていることは間違いない。そして、さらに驚くのは、すべてがほぼトニーひとりで作り上げてしまったということだろう。

トニーのずば抜けた技術力に対向する存在が登場する。それが、ライバルのウィップラッシュなのだが、これまた常識を逸脱した男だ。前作のトニーを彷彿させるように、貧相な設備でも、それなりの武器を作り上げてしまう。スカウトされ、設備が整った場所へつれてこられると、あっという間にプログラムをハッキングしてしまう。常識では考えられない頭脳を持ち、さらには、ヒッピーのような容姿と筋肉隆々の姿がまったく科学者を連想させないというのも、より異常さを際立たせているのだろう。

ライバルを倒し、リアクターによって蝕まれた体も回復し、リアクターの新たな元素も発見する。そして、その先には謎の眼帯をした男が、”アベンジャー計画”を持ってくる。明らかに続編を意識した物語だ。ウィップラッシュとの最後の戦いがやけにあっさりと終わったことでわかるように、地球上の戦いではネタ切れ感があるのだろう。戦い以外のちょっとした皮肉やプログラムをかじったことのある人だけが笑える小ネタなど、玄人的な面白さはあるが、それだけでは成り立たないのだろう。捻くれた笑いをもっと盛り込んでくれても良いのだが、一般受けしないだろう。

この手のヒーローモノの中では、一番好きなシリーズかもしれない。



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