世界の「神獣・モンスター」がよくわかる本


2007.11.25 ゲームや映画でおなじみの 【世界の「神獣・モンスター」がよくわかる本】

                     
■ヒトコト感想
どこかで聞いたことのあるものや、なじみのあるモンスターや神獣は何も問題ない。楽しく解説を読むことができ、挿絵でイメージをさらに膨らますことができた。しかし、まったくなじみのないものであると、かなり厳しい。なじみがないものは、扱いも小さく、当然挿絵もない。そうすると、こまごまとした説明がされてはいるが、ほとんど理解することが難しい。そのモンスターに対する逸話や、名前の由来など、自分がもっている思わぬ知識との繋がりが見つかったときはかなりうれしい。興味がある部分と、ない部分の差がとても激しく、読むテンションも随分変わってくる。

■ストーリー

映画やTVゲーム、ファンタジー小説でおなじみの神獣・モンスターたち。力強く、不思議な力をもった異形のものたちに対するわれわれ人間の憧れは強く、多くの書物や伝説の中にその存在を見出すことができる。神話などに登場する華麗で美しい伝説の生き物から、人びとの間で古くから言い伝えられてきた恐ろしいモンスター(怪物)までを、おなじみのイラストとともにわかりやすく紹介。

■感想
世界の神々」同様、なじみのある名前にはすんなりと入り込むことができる。今まで語源のわからなかったゲームのキャラクターや、映画での登場人物たち。それらの元ネタがわかるというのは、ある意味心地よく、知的好奇心が満たされる気分でいっぱいだ。しかし、まったく聞いたことのない名前が登場すると、とたんに戸惑ってしまう。興味もなければなじみもない。挿絵もなければ、面白味もない。ないないづくしだが、それは事実だ。

ドラゴンや孫悟空、サンダーバードに、ヤマタノオロチ。誰もが聞いたことのあるモンスターや、ゲームの中でのみ印象的なものまで、多種多様だ。特別思い入れがあるわけではないが、自分が想像したよりも、そのモンスターが悪かったり、良かったり。意外に伝説に忠実なモチーフとして利用している場合もあれば、まったくかけ離れている場合もある。あまりにもイメージとかけ離れすぎていたのは、やはりコヨーテだろう。コヨーテはかわいらしい犬のようなイメージだったがモンスターとして有名なようだ。

基本はすべて架空の物なので、何でもありだというのはある。ヨーロッパや南米に比べると明らかにアジアの方が、おどろおどろしく感じてしまう。自分になじみがあるからだろうか。それとも真実としてそうなのだろうか。おとぎ話的教訓を含んでいたり、何かの隠喩だったり。その時代の神話としては、何かしら意味のあることだったのだろう。本作を読むことで、そのモンスターの来歴がわかり、どこかでその名前が出たときには、語源がわかり、より楽しむことができるのだろう。



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