世界の神々がよくわかる本


2007.4.11 知ってるようで知らない 【「世界の神々」がよくわかる本】

                     
■ヒトコト感想
ゲームやアニメ、その他いろいろなところでよく目にしたり耳にする名前。誰もが一度は聞いたことがあるが、実はその中身はよくわかっていない。特にゼウスやアポロンなど原型をとどめないほどいろいろな部分で使われてる。それらを優しく丁寧に解説してくれるのが本作だ。神々それぞれのイメージを挿絵で効果的に補完し、分かりにくくなりがちな神話の敷居を低くしている。知ってはいるが、曖昧であった部分がはっきりと理解できる快感がわいてくる作品だ。

■ストーリー

日本に古事記から生まれた八百万の神様がいるように、世界にも神話から生まれた神々が多数存在する。本書は、ギリシア神話に登場する華麗なるオリュンポスの神々からクトゥルー神話に出てくる暗黒の邪神まで、109の神々の横顔を紹介。好色家であるにもかかわらず恐妻家だった最高神ゼウスや、神々の仲間ながら最終的に神々と対立したロキなど、意外なエピソード満載の一冊。

■感想
ゼウスやギルガメッシュ。これらは実在の神話からまったくかけ離れた部分でも名前が使われるほど有名になっている。実際に名前は良く聞くが、いったい何なんだというのを詳しく知らない人も多いだろう。僕もその中の一人だ。ゼウスがどういった存在で他の神とどんな関係にあったのか。神話ベースで語られる本作で一番驚いたのは、どこかで聞いたことのある名前が実は神話の神をベースにしているとわかったときだ。

とりたててゲームで良く耳にした気がするが、元ネタはすべて神話をベースにしているとわかった。多少名前を変更しているというのはあるが、音的には非常に近い名前を使っていたりもする。そして、そのバックグラウンドである神話がいったいどういった意味があり、神々の中ではどんな位置づけなのか。挿絵も名前から想像しうるかぎり想像どおりの挿絵である。

この世界に神話と呼ばれるものがいくつもあり、それらがそれぞれの神を持っているということも初めて知った。神話というものがどの程度社会に根付いているかわからないが、少なくとも本作に登場する神々は有名なものがほとんどだ。そう考えると、神話の内容を知らなくとも、神自体を知るということで影響力は決して小さくはない。

本作はいわば
入門編のようなものなので、はまる人はさらにレベルの高い本を読んでみるといいだろう。



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