シークレット・ウィンドウ


2005.6.2 オチは想定の範囲内 【シークレット・ウィンドウ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
サスペンスを見慣れている人の場合は、恐らく物語りの前半に仕組みが分かってしまう。
ハイド・アンド・シークも同じようなオチだったが、それはオチが分からないように
巧みに操作された物語だったが、本作はまったく隠そうとせずあえて
見ている者に早めに気づかせているような気がした。
約90分と短いが時間以上に短く感じる程、密度は濃かったと思う。

■ストーリー
ミステリー作家のモートのもとにシューターという男が現れ、
モートに「俺の小説を盗作したのだから、俺の名前で出版しろ」と要求してきた。
たちの悪いストーカーと判断したモートは相手にしなかったが、
シューターが持ってきた原稿を見た彼は愕然とする。
それは彼の『秘密の窓』という小説と酷似していたのだ。

■感想
ジョニー・デップのだらしない役は意外に似合うと思った
恐怖のストーカーと離婚問題に悩むモートだが、その時点では普通に健全な
小説家に見えてしまう、それが後半になるにつれて壊れていく姿は
見ていて空恐ろしくなった。

わりとありきたりなオチで、それに対して驚きはない。
恐怖のストーカーと離婚問題を強引に結びつけようとしていたのは
ちょっと強引過ぎると思ったが、それも演出上わざと強引に見せているような
気もしたし、明らかに途中からオチを推測するような伏線が多々あり、
それがものすごく分かりやすかった。
最後にビックリするような作品ではなく、流れの中で徐々に気づき、
仕組みを知った上で見る楽しさを提供しているようだった。

最後まで何かに期待するというのはあったが、結局何もなかった。
時間的に短い作品だが、密度が濃いのでさらに短く感じたし、
展開も早かったので飽きずに見ることができた。

恐怖感や、あっと驚くような作品ではないが、ジョニー・デップの演技で
作品に重みがましている。特に演技分けがすばらしいので、
全く別人のようになったモートは必見かもしれない。



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