リンダリンダリンダ


2007.3.18 これぞTHE青春だ 【リンダリンダリンダ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
系統で言えばスウィングガールズ系の作品といえなくもないが、本作はすべての青春のエッセンスが詰まっている。くだらないことで喧嘩をしたり、バンドを組んで演奏したり恋をしてドキドキしたり。何かしら共感できる部分はあるだろう。そんな青春物語の中で、女子高生たちのひと時のお祭りさわぎを眺める雰囲気だろうか。しかし、バンドで演奏する曲がリンダリンダというのも確信犯なのか、この年代をターゲットにしているため、好きな子に電話をかけると家族がでるドキドキ感というのを演出している。今の時代携帯があるからそちらを使うだろう。その部分にだけ違和感を感じた。

■ストーリー

高校の文化祭のためにロックバンドを組んだ女子高生たち。しかし仲違いでボーカルが抜け、残ったメンバーは、韓国から来た留学生を誘う。ブルーハーツをコピーしようと決めた彼女たちだが、本番までは、たったの2日。必死の練習が始まるのだった。

■感想
あー、こうだったなぁ。という自分の青春時代がフラッシュバックする部分もある。文化祭などは青春の代名詞といっても過言ではない。そしてそこでのバンド活動など、まさに誰もが一度は考えそうなところだ。メインは即席バンドで苦労しながら演奏をやり遂げるという、スウィングガールズやウォーターボーイズに通ずる部分ではある。しかし本作はそれだけにこだわらず、それに付随するさまざまな青春のエッセンスをあちこちにちりばめ、懐かしさと共感を観客に与えている。

ある意味ターゲットは現代の高校生ではないのだろう。バンドの選曲にリンダリンダを持ってくるところや、どことなく感じる古臭さ。リンダリンダをリアルタイムに聴いていた人にとっては涙が出るほど感動するかもしれない。最後の演奏シーンで飛び上がる姿など、誰もが一度は経験しているであろう。演奏がうまくなくとも、歌がうまくなくとも雰囲気で盛り上がることができる曲。そえれがリンダリンダだからだ。

好きな人の
家に電話をかける緊張感と取り次いでもらう気まずさ。それを如実にあらわす部分があるのだが、今の時代その感覚はないだろう。高校生ともなると携帯を持っているのがあたりまえなので、家電にかけるはずがない。このあたりはかなり強引なエピソードに感じた。このシーンを入れることでターゲットは明らかに20代後半から30代を狙っていることがわかる。

韓国人ボーカルがそれほどうまくもない歌を熱唱する。青春時代の淡い思い出や懐かしい気持ち、それらをすべて代弁するように激しい歌声の中でそれぞれの心の中での青春を思い出すことができるだろう。



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