マインド・ハンター


2006.3.9 この中の誰かが犯人だ! 【マインド・ハンター】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
推理小説では定番となっている。「この中の誰かが犯人だ」パターンである。FBIの心理分析官がお互いをプロファイリングするというのは面白い。するのは慣れているがされるのは慣れていないようだ。7人の登場人物もキャラ分けがしっかりされている。変に差別を意識して無理やり多人種を入れていないのも良い。仲間が次々とやられていく罠もがんばって趣向をこらしているようだ。最初の罠は非常にインパクトがあったがその後に続くものがちょっと物足りなかったかもしれない。この手のものは結局犯人が誰かということが全てだ。それを考えると本作はわりとありきたりかもしれない。

■ストーリー

FBIの心理分析官(プロファイラー)を目指す、7人の訓練生。彼らが教官に連れてこられたのは、ノースカロライナ沖の無人島だった。軍の特殊訓練施設で、教官が仕組んだ連続殺人犯をプロファイリングし、犯人を暴くのが最終試験なのだ。翌朝、さっそく捜査のシミュレーションが開始された矢先、第一の罠にハマッた仲間が無残にも殺されてしまう。訓練生たちは状況を受け入れられずパニックに陥るが、犯人は次の殺人予告まで残していた・・・。

■感想
無人島の雰囲気が恐ろしすぎる。日本で言う軍艦島のような雰囲気だ。さらにマネキン人形が飛び出してきたりと、いったい何のための施設かわからないが恐ろしい。無人島だけでは飽き足らず、その街中がボロボロで、中にはウジがわき放題だったり。これだけでミステリーとは別に恐ろしさを感じることができる。

犯人が謎の手がかりを残すのも気になった。あくまで研修だということを匂わせたいのかそれとも別の理由なのか。あくまでミステリーにこだわっているようだが、一人、また一人と登場人物が減っていくなかでは自然と残った者に注目が集まってしまう。見ているほうとしては大どんでん返し(ありえないが、実は死んでなくて、すべて演技でした)を考えたりもしたが、それはなかった。

強烈なインパクトがあった前半に比べると、後半は明らかにパワーダウンしているような気がした。まあ、登場人物が減ったからというのもあるし、慣れてきたというのもあるのだろうが・・・。最後の犯人を追い詰めるあたりも少し尻すぼみのような気がしてならなかった。

ミステリーの王道が好きな人には良い作品かもしれない。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp