ロンゲスト・ヤード


2006.6.21 個性豊かすぎる囚人たち 【ロンゲスト・ヤード】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
過去の名作のリメイク。個性豊かな面々をまとめあげ、さまざまな苦難を乗り越え、最後に目標を達成する。この手の作品の王道かもしれない。囚人達が普通では考えられないほど強烈な個性をもっており、メンバーを集める部分が本作のメインかもしれない。お約束どおりさまざまな邪魔や困難がおとづれ、最後には死人がでるまでに・・・それらをバネにして最後は看守チームに勝つ。わかってはいるが面白い。ただまとめ役であるクルーのインパクトが小さいので苦労してまとめ上げたという感動がすくなかった。

■ストーリー

八百長疑惑でNFLを追われた元トップ・プレイヤーのポール・クルー。堕落した生活を送るポールは、ある晩、警官とカーチェイスを繰り広げ刑務所へ。そこで彼は囚人たちのアメフト・チームを作ることを命令される。看守との対抗戦が決定し、強烈メンバーがそろった囚人チームはどんどん強くなっていくが、そんな囚人チームに不安をおぼえた刑務所長が、ポールに非情な指示を出す。看守チームとの戦いにワザと負けるようにと・・・。

■感想
荒くれ者たちをまとめる。その荒くれ者たちに信頼されるために体をはって相手に示す。どれだけ苦労してどれだけ困難な場面に出会い、そしてそれらを皆で協力して乗り越え、最後に目標を達成する。この目標がとんでもなく高かったり、半端ないほどの苦労や困難だったりすると最後の感動もひとしおだろう。しかし本作では看守チームに勝つという目標達成のための前フリがイマイチな気がした。

ボブ・サップまでが登場し、囚人チームはとても個性豊かだ。その分リーダーであるはずのクルーのインパクトがなくなってきている。金八先生であったり、スクールウォーズの先生であったりちょっと前ではスクール・オブ・ロックの教師だったり、皆個性に溢れその必死さが伝わってくる。その必死さがわかっているからこそ最後に目標を達成したときの感動も大きいのだろう。

クルーが刑務所長に取引を迫られる場面があり、クルーはそれに同意してしまう。クルーの苦悩は伝わってくるのだが、回りのチームメンバーとの関わりが希薄なため、どうしても一人でウジウジ悩んでいるように見えてしかたがなかった。

アメフトのルールを分かっていればもっと楽しめたことだろう。しかし不思議と試合を見ていると
ルールが自然に分かってくるから不思議だ。アメフトでタッチダウンすることがどれだけ難しいかわからないのだが囚人達が必死にプレイする姿を見ると、単純に応援したくなった。その後の後日談的なものがなくどうなったかわからないが、最後は何もかもうまくいくような終わり方だったので後味もすっきりと楽しむことができた。



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