レディ・イン・ザ・ウォーター


2007.5.16 B級路線まっしぐら 【レディ・イン・ザ・ウォーター】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
実写版ドラクエ?アパート内で仲間を見つけるRPGなのか?これが意図的なのか、どうなのか非常に分かりにくい。仲間を集めてある言い伝えのとおりにひとりのレディを助けるため戦いを挑む。まず、設定に魅力がない。そしておとぎ話にしては夢がない。登場するキャラクターたちにも一切魅力がない。仲間を集めるといっても、ただ普通のアパートの住人が広場に集合しているだけだ。これでは強大な悪と戦うとしてもやる気が起きないだろう。あまりにB級すぎる。

■ストーリー

舞台は、多種多様な人々が集まるフィラデルフィアのアパート。日々仕事をこなすだけの人生を送るアパートの管理人クリーブランド(ポール・ジアマッティ)は、ある日突然プールに現れたひとりのレディ(ブライス・ダラス・ハワード)を発見する。彼女はどこから来て、何を伝えに来たのか?記号論者(シンボリスト)・守護者(ガーディアン)・職人(ギルド)・治癒者(ヒーラー)。鍵を握る人々は、このアパートの中にいる。彼女の名前は、ストーリー。出会った瞬間、何かが変わる。

■感想
Mナイトシャラマンは一発屋だったのだろうか。シックスセンス以来あまりぱっとした作品を発表していない。サインであったり、ヴィレッジであったり本作であったり。何か不思議なことが起こっているという雰囲気は今までの作品ではあった。しかし、本作はそれすらも放棄しているような気がした。導入部分からなんらひきつけられるものがない。何に対して注目していいのかもわからない。

作中に登場する小説家が”この世の作品でまったくのオリジナルは存在しない”というようなことを話していたが、これはそのまま
Mナイトシャラマンの本心なのだろう。どうにかしてオリジナリティを出そうとした挙句、確かに今までにない物ができたが、結果的に今までになくつまらない作品となってしまった。同情すべきかどうなのか。あまりにB級すぎる。そして意味を読み取ることができない。

仲間を集めて敵を倒すというと、どうしてもドラクエなどのRPGを連想してしまう。そうなってくると面白さのポイントは仲間の個性だと思うが、本作はそれがぼやけすぎている。個性が薄く、結局はただのご近所さんになってしまっている。ご近所が集まって敵と戦う。なんだか非日常的なのかどうなのか現実なのか夢なのか、それすら怪しくなっている。

もっと典型的なミステリーかと思ったが、サイン以降こんな感じでB級作品に走る傾向があるようだ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp