恋の門


2006.4.5 いちいち笑える 【恋の門】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
原作は未読だが、恐らく面白いのだろう。セリフや演技にいちいち笑える。ニヤリって感じではなく、声を出して笑い出しそうになってしまった。恐らくアニメや漫画に詳しければもっと笑えたのだろう。出演者も濃いメンバーで、それ以外にもちょい役としていろいろと大物が出演しているらしい。そんな大物達が恥ずかしげもなく、ハイテンションでコスプレをしたり、よく分からない演技をしたり。演出も面白いのだが、そのセリフひとつひとつに何かツボを突かれたような面白さがある。本作はラブコメと言えるのだろうか。それにはコメディ色が強すぎる。

■ストーリー

石で漫画を描く、自称・漫画芸術家の蒼木門は、バイト先でアニメおたくのコスプレOLの証恋乃と知り合う。彼女の家で飲んだ勢いでいい雰囲気になったが、恋乃にアニメのコスプレをさせられたり、アニメ歌手のファンの集いでいい感じになったが、酔っぱらって彼女の顔に吐いてしまうなど、なかなか結ばれないふたり。そんなことしているうちに門のバイト先の店長が恋乃にほれて、彼女を取り合う羽目に…。

■感想
本作を真剣に見て、自分の将来を考える人はいないと思うが、先日見たアカルイミライよりも本作の方がよっぽど明るい未来に希望が持てるような気がした。恋乃は漫画家を目指すコスプレオタクで、門は売れもしない石の漫画を描き続けている。そんな二人の生活を見ていると楽しくなって仕方がない。本作を見て、自分の夢に突き進もうと思う人はいないと思うが、それくらいパワーがある作品に感じた。

ラブコメらしさを出すためなのだろうか、異様にコメディ部分が主張しているのを中和するためかキスシーンがかなり多い。それも軽いやつではなく、わりとディープなやつだ。そこだけはコメディではなく、真剣なのか、それとも監督の好みなのか演じている女優をセクシーにみせる撮り方だと思った。

ストーリーがどうだとかはあまり関係ない。笑えるセリフと、個性的な登場キャラクター。門役の松田龍平の切れた演技や恋乃役の酒井若菜のかわいらしさを堪能すべき作品だ。それ以外に何か特別なものを求めてはいけない。原作を読んでいないので、サンボマスターの音楽も、とてもマッチしているように思えた。

原作を読まず、先入観無しで見ることができたのが正解だったかもしれない。漫画を原作にした作品は原作を先に読むと十中八九、つまらないと感じてしまうからだ。



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