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2007.12.16 拷問する側とされる側 【ホステル２】

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評価：3

■ヒトコト感想
前作からの続き物。前作で逃げ切った若者が、組織にしつこい追いまわされ、あっさりと殺されてしまう。組織の巨大さは、警察内部にまで浸透しているようだ。本作は、今まで謎であった拷問をする側が描かれている。当然新たなターゲットとなる人物も登場する。今回は女性のグループで、前作ほどエロはない。そのかわり、拷問をする側の戸惑いや、組織の大きさ、そして、国をあげての事業だということが描かれている。前作と比べると多少パワーダウンしている。そして、全体的にちょっとお上品になったような感じだろうか。そうは言っても十分グロなのは確かだ。

■ストーリー
ローマに留学中のアメリカ人女子大生ベスとホイットニーは、ホームシックにかかっていたローナも連れて、ヨーロッパ旅行に出かける。美術の時間に出会った美しいモデルのアクセルに、天然スパがあると聞いた彼女たちは、急きょ行き先を変更してスロバキアへ。3人がチェックインしたのは街のホステル。だがそこは、恐るべき殺人ゲームの入り口だった。その日の夜、ベスたちは祭りに出かけるが、ローナはダンスに誘われたまま、姿を消してしまう…。

■感想
国をあげて拷問を事業とするように、獲物が見つかるとネットオークションが始まる。この場面が、いかにも低予算映画的に、はめ込み画像なのには、笑えた。携帯やPDAなど、ハイテクでリッチな雰囲気をだそうとしているのだが、明らかな、はめ込み画像にニヤリと思わず表情が緩んでしまった。武器商人がセリ落とし、そして、拷問を楽しみに国へ入る。驚いたのは、あっさりと国名を名乗っている。それが現実にもそんな事業があってもおかしくないような国だから、やけに驚いてしまった。あまりにリアルすぎる。

謎の組織に囚われ、決まりきったように拷問で殺されていく女子大生たち。組織のしきたりに従えなければ、たとえ客であろうとも、犬の餌にされるあたり、やっと本作の本領発揮かという感じだった。ただ、全体的には前作ほどのインパクトはなく、前作が下品すぎたが、本作は上品な拷問映像となっている。理不尽な拷問に怒りを覚えた前作と比べ、本作は、淡々と事が進んでいるというだけなのだろうか。ラストであっても壮大なカタルシスを得ることができなかった。

中途半端に拷問をする側とされる側が交わったことが悪かったのだろうか。圧倒的な悪と、それに抗う主人公たちという図式ができあがらなかった。そのため、最後に生き残った女子大生が進む道に対しても、特別な思いがなかった。組織自体が悪だとしても、その組織は磐石で決して揺るぐことのない、あまりに巨大な壁のように感じ、爽快感のもっていきどころがなかったのかもしれない。

前作が強烈だったからこそ、本作が物足りなく感じるが、十分グロテスクなのは確かだ。