フローズン・インパクト


2005.12.18 巨大な雹に驚きはない 【フローズン・インパクト】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
判り易いパニックムービィー。しかしそのパニックの元凶がありえないほどの恐怖であったりするわけではなく ちょっと普通より大きめの雹が降ってくるというお話。 確かにソフトボール大の雹が降ってくると恐ろしいし、ボロい家なら壊れかねない。 しかし、なんというかちょっと恐怖感が足りないような気がする。 ちょっと前ではデイアフタートゥモローがあり、そのありえないような気象条件に比べるとインパクトが弱い。 フローズンインパクトと言いながら、インパクトが弱いって・・・・。 それよりも制限時間内に肝臓を運ぶということでハラハラする作品だ。

■ストーリー
巨大な雹がアメリカ北東部を襲うSFXパニックムービー。バーモント州ラトランド。 肝臓移植手術を待つ息子のドナーが見つかったとの報せを受けた救急隊長・ダンとその妻・クリスティ。 しかし喜びも束の間、移殖臓器を乗せた小型飛行機が嵐に巻き込まれ…。

■感想
巨大な雹が降ってくる。どのくらい巨大かというと驚く程でもない。 ソフトボール大の雹は確かにとんでもない被害をもたらすだろうが、ただそれだけだ。 現実的にありえない話ではないのでリアルといえばリアルだが、映画としての面白みにかけてしまう。 ポイントなのは雹が常に降り続けるのではなく、突発的に降ったり止んだりするところだ。 これによって、主人公達が移動出来る微妙な猶予を与えてくれる。 うまくできているというか、ご都合主義というか。

基本的にはロッククライミングでの事故で怪我をした息子の肝臓移植のために、肝臓を運ぶ物語だ。 それも制限時間つきで、ハラハラどきどき感を倍増させている。 母親が医者というのもポイントなのだろう。 雹の被害で病院は大混雑しながら、自分の息子を優先できない葛藤や経営者との軋轢。 さまざまな障害を乗り越えて最後は無事に息子を助けるというものすごく安心でき、 王道なパニックムービーだろう。

王道なだけに新しさを感じない。 この手のもので差別化をはかるとしたらそのパニックの元凶をどのようなものにし、 どれだけ見ている観客達に絶望感を与えるかにかかっていると思う。 そう考えると雹というのはインパクトに欠けている。 フローズンインパクトだが、インパクト不足だ。

日本では巨大な雹はありえないかと思っているが、5年位い前には千葉で雹が降って それによってかなり車に被害がでたらしい。 そう考えると、ソフトボール大の雹が降っても驚きはないのだろう。



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