エンド・オブ・アース


2006.6.28 実写版北斗の拳か? 【エンド・オブ・アース】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
チープな北斗の拳だ。パッケージとは全然違う世界観。世紀末といえば革ジャンを着た悪者達がボーガンをもってバイクに乗りながら弱いものを攻撃する。これってそのまんま北斗の拳だ。全編通して非常にチープで質素な印象を受けた。世紀末の雰囲気を無理やりだそうとしているのか、ちょっとした原っぱであったり、どこかの工場跡地だったり、どう考えても世界規模にはみえず、どこどこ市内での戦いのような感じだ。ミュータント?達の特殊能力も、このCG全盛の時代に逆行するように非常にしょぼくれている。どうもマジメにやっているようには感じないのだが物語はシリアスなので、本人達は真剣なのっだろう。久しぶりにこのレベルの作品を見た。

■ストーリー

巨大隕石の落下により、崩壊した地球。悪という悪がはびこり、正義や秩序はどこにもない。この暗黒の新世界を、パリッシュという名の男が支配していた。彼は力と冷淡さだけを武器に、人々を奴隷化し、地球上の万物を自らの手に収めようとしていた。一方、街には隕石の影響により特殊な能力を授かった人間=ミュータントたちが生まれていた。彼らを脅威に感じたパリッシュはミュータント族の壊滅作戦を計画。自らが作り上げた強大な軍を派遣し、彼らに宣戦布告する。パリッシュが勝利すれば、ミュータントだけでなく、人類に未来はない。絶体絶命の地球に、ミュータント族から1人の救世主が現れる…。

■感想
面白作品だ。かなり久しぶりに出会った。まず最初に度肝を抜かれるのがそのパッケージと内容がかけ離れすぎているということ。人によってはかなり詐欺っぽく感じられるかもしれない。そして人類最終戦争と謳っているわりにはものすごく規模が小さい。ご近所さんで争っているようにしか見えない。どう見ても突っ込みどころ満載で、細かいことを言っていてはきりがないのだが、一番はそのコスチュームと雰囲気がそのまんま北斗の拳というところだ。世紀末=北斗の拳という安易なイメージなのだろうか。

主人公達ミュータントと対立する組織の違いがほとんどわからない。あるのは
革ジャンを着ているか着ていないか(笑)そしてミュータントたちの特殊能力がファンタスティックフォーのようにすばらしければ、まだ見れたのだが、それがあまりにしょぼくちょっと手から雷を出したり、頭に手をかざして相手の心を読むだとか、非常に低予算な本作にやさしい特殊能力だ

中盤で突然登場する謎の孤児院。そしてそこにいる子供達(どう見てもいい大人なのだが・・・)が皆奇妙なペイントを顔に施している。これがあるおかげで辛うじで孤児院の子供かそうでないかの見分けがつく状態だ。孤児院の子供達の中で女王がおり、降ってわいたように主人公達に絡んでくる。まさにその存在意義がわからないまま、強引に作品に登場させたような流れだ。

最後にパリッシュと対峙する場面でも、敵がボーガンを打った瞬間カットが変りそのときには相手の胸に矢が刺さっている。そして主人公が投げたナイフは次のカットでは相手の首に刺さっている。しかしどう見てもただナイフを持って首に近づけているだけ。これらは暗黙の了解で激しい戦闘と認識しなければならない。

ある意味、こんなすごい作品はめったに見れないので、暇な人は見てみるといいだろう。



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