ダ・ヴィンチ・コード 上


2006.4.22 新たな事実が盛りだくさん 【ダ・ヴィンチ・コード 上】

                     
■ヒトコト感想
レオナルド・ダ・ヴィンチの印象はモナリザしかなかった。まずその多才ぶりに驚かされ、事実はどうあれ物議を醸し出しそうなことをいろいろとやっていたことはわかった。上巻ということで、まだ物語の序章にすぎないのだろうが早速意味ありげな暗号が登場してきた。この手の暗号でありえないような強引な手法を多数読んできたので、できるならば本作は無理のない謎解きをしてほしいと願う。

■ストーリー

ルーヴル美術館のソニエール館長が異様な死体で発見された。死体はグランド・ギャラリーに、ダ・ヴィンチの最も有名な素描〈ウィトルウィウス的人体図〉を模した形で横たわっていた。殺害当夜、館長と会う約束をしていたハーヴァード大学教授ラングドンは、警察より捜査協力を求められる。現場に駆けつけた館長の孫娘で暗号解読官であるソフィーは、一目で祖父が自分にしか分からない暗号を残していることに気付く……。

■感想
宗教や芸術。物語に登場することは虚構であり、そのまま鵜呑みにするつもりはないが、自分が今までまったく知りえなかった分野に興味を持つきっかけにはなる作品だ。今まで何気なく見ていた絵にも隠された意味があり、その意味を探っていくと歴史的背景や宗教観などから面白そうな発見があるかもしれない。

作品自体はまだまだ序盤で、これから盛り上がっていくという雰囲気はものすごくある。どうもこの先逃亡しながら謎解きをしていくようだが、その際に登場人物たちのイメージがどうしてもある程度凝り固まってしまう。すでに映画化が決定しており、キャストまで決まっているので、ラングドンはトム・ハンクス以外思い浮かべることができない。

仏教、もしくは無宗教の国である日本で本作の謎解きが受け入れられるだろうか。ある程度キリスト教の知識がないと、すんなりと謎解きを楽しめないような気もするが、そのあたりは今後フォローされていくのだろうか。

今のところ映画化を想像してもまだまだ序盤で衝撃的な事実は現れて来ない。秘密の鍵や聖杯などちょっとしたゲームの雰囲気を感じるのは僕だけだろうか。

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