ティム・バートンのコープスブライド


 2005.11.9 実写では出せない魅力 【ティム・バートンのコープスブライド】  

                     

評価:3

■ヒトコト感想
ストップモーションアニメという非常に手間のかかる作品だという前提があるので、
ストーリーもそうだがちょっと感動する作品になっている。
絵柄や雰囲気はベルヴィル・ランデブーに近く、欧米のアニメらしい作品であり、
モノトーンの映像で暗さを演出している。
恐らく人物の動きをもっとなめらかにしようと思えばできたのだろうが、
あえてちょっとカクカクさせているような気がする。
そのことが、物語のストーリーにあっており、素朴さも生み出している。
本作を普通のアニメで表現してもそれなりに感動すると思うが、
ストップモーションアニメならでわの雰囲気と絶妙にマッチしている。

■ストーリー
19世紀のヨーロッパ。小さな村で、ある結婚式が迫っていた。新郎はビクター。
成金夫婦の気弱な一人息子だ。新婦のビクトリアは、落ちぶれた貴族の娘。
つまり、この結婚は政略結婚。でも若い2人は出会った途端、互いに好意を抱く。
が、内気なビクターはリハーサルをこなすことができず、暗い森でひとり練習することに。
そして誓いの言葉とともに、小枝(と思われたもの)に指輪をはめたのだが・・・。

■感想
ディズニーアニメとはまた違う良さがあり、この手の作品ならではの
絶対に実写では出せない魅力が溢れている

仮に本作を実写で表現しようとすれば、死体の花嫁などが登場するので
途端にB級映画になってしまうだろう。

登場人物達の表情が非常に豊かに感じた。表現方法としては実写に比べると
ある程度制限されるはずなのだがストップモーションアニメの表情1つ1つにとても気持ちがこもっており、
そのことが無機質な粘土細工をまるで生きているように表情豊かな人物に仕上げている。

しかし、CM等でティム・バートンを強調する必要があったのだろうか?
マーケティング上は必要なことかもしれないが、逆にそのせいでちょっと余計な先入観をもってしまった。
観客動員数には貢献しているが、CMでも作品自体よりもティム・バートンというところを
アピールしているように感じてならなかった。

ストーリーはわりと王道で、モノトーンの雰囲気とストップモーションアニメの力でどこか普通と違うような
印象をあたえるが、基本的にアニメなのでアニメをまったく受け付けない人にとっては
辛い作品かもしれない。
ジブリ作品なりのディズニーアニメなりを抵抗無く見ることができる人にのみお勧めします。




おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp