ボーン・スプレマシー


2005.2.13 ルパン風?? 【ボーン・スプレマシー】

                     

評価:3

前作からの完全な続き物である。 正直あまり期待はしていなかったが、予想以上に面白かった。 記憶喪失の暗殺者というのをうまく利用して、過去の事件と絡めることで ボーン自身は平和を望んでいるが、いつの間にか争いに巻き込まれてしまう。 それがとても自然だったので見ているほうも違和感なく入り込める。 どこかの作品みたいに無理やり設定を継ぎ足したような感じではない。

前作では完璧で冷酷非道な暗殺者というイメージがあったが、 今回のボーンは相変わらず暗殺技術はすばらしいが、 平和な生活を求めているという気持ちが根本にある為か、どこかやさしさが感じられた。 僕の中での勝手な感想は、
無駄な殺人はせずに、どんなに追い詰められても 最後はうまーく逃げ切るのでルパンっぽいなぁーなんて思った。

一人っきりでの孤独な戦い、 どう考えても不利なはずなのに警察の包囲網から抜け出すさまは、 見ていてとても爽快なのだが、 毎回逃げられてしまう警察達はまさしく
銭形警部の役割な気がしてならなかった。 そこまでボーンがすごいってのを表現するのには十分だと思うが。

後半の逃げっぷりには感動すら覚えてしまう。 ボーンがかなり痛めつけられてボロボロになり、 周りは警察に包囲されている状況で必死に逃げるさまは、 見ている側からすると否が応でもボーンを応援したくなり無事逃げ切ってほしいという気持ちになる。 演出的にボロボロ感がわかりやすいようになっているのも効果的だ。 歩いている後姿を見るだけで同情してしまう。

原作は三部作として、 「アイデンティティ」「スプレマシー」「アルティメイタム」とあるらしいが、 できることなら三作目も作ってほしいものだ。

前作を見るのと見ないのでは、物語の理解度と感情移入のレベルが変わってくると思うので、 前作を見ていない人はぜひとも映画館に行く前にビデオをレンタルして見てください。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp