爆笑問題の日本史原論


2007.7.3 歴史の教科書より役立つ? 【爆笑問題の日本史原論】

                     
■ヒトコト感想
日本史原論 偉人篇とかぶる。出版時期は違うのだろうが、出てくる時代と注目する時代が近いので、なんとなく似たような雰囲気になっている。ただ、日本の歴史の中で人々の注目を集める部分となると、ある程度決まりきっているのでそうなるのも仕方がない。相変わらずの漫才形式で、楽しく歴史の勉強ができる。そして太田の突拍子もないボケが続くと、太田の話していることが事実なのかボケなのかわからなくなる場合がある。田中の的確なツッコミと太田のボケ。この二つが合わさることで、楽しさ満点の作品となっている。

■ストーリー

歴史はこんなに面白くて笑えるものだった!「縄文時代の巻」「卑弥呼の巻」「大化の改新の巻」「信長・秀吉・家康の巻」「忠臣蔵の巻」「薩長同盟の巻」「大正時代の巻」「二・二六事件の巻」などをテーマにして、笑っているうちに日本史が早わかり。最新の歴史学の話題も解説に入った太田光執筆による新しい歴史教科書第一弾。

■感想
日本史の中でポイントとなる部分が爆笑問題の二人によって漫才形式で語られている。誰もが一度は聞いたことのある時代を、楽しくわかりやすく説明してくれる。読みながら学生時代に勉強したことを微かに思い出しながら楽しんで読むことができた。ただ、中には興味がある時代とない時代がある。ない時代であっても、爆笑問題の二人の掛け合いは楽しく読むことができるが、その後の説明の部分ではとたんに眠気が襲ってきた。まるで歴史の教科書のような雰囲気だろうか。

「大化の改新」であったり「忠臣蔵」などは、名前は有名で誰でも知ってはいるが、内容に対しては詳しく知らないという時代のトップ10に入るのではないだろうか。歴史の教科書でしか見ることのない中大兄皇子や中臣鎌子という文字を久しぶりに見た気がする。この二人がどんな関係でどうだったのか。勉強したのは確かで、おぼろげながら印象もある。こうやって忘れかけたころにまた思い出すのは、
記憶の定着にはもってこいなのだろう。

大正時代も立派に日本史として成り立つあたり、なんだか少し違和感を感じたが、随分新鮮だった。一番新しい発見があったのが大正時代の巻かもしれない。戦前の日本がこれほどアグレッシブに他国を侵略していた事実。最近の雰囲気では日本としては、戦争に対しては負け続けたという印象しかなかったのだが、世界的に見ると軍事大国だったことに驚いた。

偉人編とはまた違った、時代中心で語られている。



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