爆笑問題の日本史原論 偉人編


2007.5.24 楽しみながら勉強できる 【爆笑問題の日本史原論 偉人編】

                     
■ヒトコト感想
知っているようで詳しくは知らない。まるで”知ってるつもり”を見るような軽い気持ちで本作を読んでみた。ダヴィンチで連載時は知ってはいたが特に気にして読むということはなかった。なぜか小難しく感じていたからだ。しかし改めて読んでみると、とても読みやすく爆笑問題の漫才さながらに軽快なボケとツッコミで楽しく読むことができた。本を楽しんでいつの間にか日本史に詳しくなれる。これは一挙両得だ。電車の中で読んでいると思わずふきだしそうになった箇所もいくつかあった。

■ストーリー

歴史は爆笑の連続だった!ヤマトタケル、聖徳太子、空海、源義経、豊臣秀吉、天草四郎、松尾芭蕉、平賀源内、坂本龍馬、吉田茂など、古代から現代まで各時代の中心的人物を斬って斬りまくる、

■感想
爆笑問題のボケとツッコミは太田の毒舌がポイントなのだろう。本作が歴史上の人物なだけに誰に対して文句を言われるということがないから思いっきり毒がはけるのだろうか、のびのびとボケているような気がした。実際には太田が一人二役をしているのだろうが、それにしてもくだらないボケに的確なツッコミ。このリズムの中で合間合間に登場する、その人物に対する知られざる情報。なんだか得した気分になれる一冊だ。

本作の登場人物の中で一番印象に残っているのは聖徳太子だ。世間的に有名なのに比べ、あまりその実体が知られていない。僕自身も大体知ってはいるが実際に架空の人物の可能性があるということはまったく知らなかった。太田の巧みなボケの中で聖徳太子本人がコンビニに買い物に行けば金がいらないというのがあったが、この発想がわいてくるのがすごい。おまけにその場面を想像して笑いをこらえるのに必死だった。

本作はこのシリーズの第二作目らしいが、恐らく一作目も読むだろう。漫才形式で、知らない間に日本史の知識が蓄えられてくる。変に歴史の教科書なんかで勉強するよりもよっぽど印象に残っている。教科書の代わりに使えとは言わないが、補助的な物としては十分その役割を果たしているだろう。しかし、そうなったらそうなったで、太田のボケをそのまま信じてしまう生徒も出てくるかもしれない。



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