バイオハザードⅢ


2007.11.30 バイオは設定だけ 【バイオハザードⅢ】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
前作を見たようだが、ほとんど印象にない。どうやら次に続くような流れで終わったらしい。そこから本作がどのように繋がっているのかは不明だが、まったく続き物という印象はない。バイオハザードという設定を使いながら、まったく新しいゾンビ映画となっている。ところどころに印象的なシーンはあるが、どこかで見たことがある場面のオンパレードだ。さすがに映像的な凝り方はすごいが、雰囲気だけで言えば、最近見たプラネット・テラーの方が良かったかもしれない。あくまで雰囲気だけだが。

■ストーリー

ラクーンシティに広まったTウィルスの感染は、数年後には世界中へと広まっていた。アンデットに埋め尽くされた地上は砂漠と化し、わずかな生存者が限られた資源でその日暮らしをしていた。そんな状況下、ウィルス蔓延の元凶であるアンブレラ社による人体実験後、監視衛星に追跡されているアリスは、立ち寄ったガソリンスタンドで、赤いノートを手に入れる。ノートにはアラスカは感染が及んでいない安息の地だと記されていた…。

■感想
主人公がゾンビを倒しまくる。仲間がやられながらも、最後は主人公だけが生き残る。この手の作品で、個性を出すとしたら、主人公のバックグラウンドにあるのだろう。その点は、今までの貯金があるバイオハザードは有利だ。多少複雑にはなるが、近未来な雰囲気と、ハイテク感はものすごく出ている。そうなりながらも、昔ながらのホラー映画風に、ボロボロのトラックに乗って、ゾンビの群れに突っ込む仲間たち。このギャップは良いかもしれない。

ゾンビとの対決シーンでは、縦横無尽に無敵の強さを誇るアリス。その戦いっぷりが二刀流でばったばったとゾンビを切り刻む。どこか、ゲーム的で、単純に銃で撃ち殺すよりも見栄えがして良い。アリスの仲間たちは、お決まりどおり、ゾンビに抵抗しながらもやられていく。そのやられっぷりも見事で、感動ポイントもしっかりと抑えられている。ただ、Tウィルスから逃れるためにアラスカへ向かうのだが、希望が何一つ見えてこない。夢も希望もない、絶望的な雰囲気は
まさに世紀末なのだろう。

人体実験をくりかえし、Tウィルスを利用しようとするアンブレラ社。そして、孤独に戦うアリス。世界規模のウィルス蔓延のはずが、どうも小規模な出来事のように感じてしまった。ゾンビの大群シーンはさすがに圧巻だが、それ以外のシーンでは世界的規模というイメージをもつことができなかった。衛星を使ってアリスを監視するほどの技術を持つアンブレラ社。アンブレラ社とラクーンシティ。この二極化したシーンばかり映されても、世界的規模という印象をいだかせるのは厳しいのだろう。

すでにゲームとは、かけ離れた展開になっている本シリーズ。今後、よりその印象は加速しそうだ。



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