プラネット・テラー in グラインドハウス


2007.11.21 バイオハザードも真っ青 【プラネット・テラー in グラインドハウス】

                     

評価:3

■ヒトコト感想
片足を食いちぎられたチェリーが銃を義足代わりにし、激しいアクションを繰り広げるのがメインとすれば、本作はメインにいくまで随分と時間がかかっている。メインにいたるまでゾンビがワラワラと登場し、仲間がやられパニックになり、逃げ惑いながらなんとか生存する。ここまでならば、典型的なゾンビ映画かもしれない。しかし、本作はそこからが、ハチャメチャだ。足に銃を装備したからといって、急に強くなるはずがないのだが、バタバタとゾンビを倒す。血袋がぶち破れるようなゾンビのやられっぷりは爽快感があるのか?

■ストーリー

テキサスの田舎町。米軍部隊長のマルドゥーンと科学者のアビーは生物化学兵器の取引をしていた。しかし、予備の試薬を隠していることをマルドゥーンに知られたアビーは、実験装置を破壊。噴出したガスにより人々はゾンビ状態のシッコ(感染者)になっていった。ゴーゴーダンサーのチェリーは別れた恋人のレイとドライブ中に、シッコに片足を食いちぎられてしまい…。

■感想
バイオハザードというか、ゾンビというか、基本はそんな感じなのだろう。しかし、唯一つ違うのはヒロインが片足でゾンビを殺しまくるということだ。しかし、そうなるには随分と時間がかかり、なかなか鬱憤を晴らす場面が登場しない。基本はゾンビから逃げまどうしかないという流れだ。そんな中でも果敢に一人で戦うレイ。ゾンビにやられた人間を治療する場面は目を背けたくなるほどのグロテスクさなのに、いったんゾンビになってしまうと、なんとも思わない。この感覚はなんなのだろうか。

後半の、それも結末間近にやっと義足代わりに
ライフルやロケットをつけたチェリーが登場する。そして、片足でゾンビを倒しまくり、思いっきりはじけまくる。それにしても、銃を足につけたからといって突然強くなるのは、まさに映画的だ。ビルの屋上から飛び降りて、腹でダイブしてもすぐ立ち上がり、そのまま回転して、ゾンビを打ちまくる。バイオハザードもとんでもないアクションをするが、それ以上の暴れっぷりだ。

ゾンビ映画なので、グロテスクな映像はつきものだ。そして、主人公クラスの人間は絶対に感染しないのもお約束だ。ただ、あまりに度を越えたハチャメチャっぷりを見せられると、少し笑えてくるから不思議だ。みんなの希望である、ワクチンを作る科学者が、あっさりと頭を吹き飛ばされ、それを冷静に解説したり。なんだか、半分コメディを意識しているのではないかと思えるほどの流れだ。

足に銃を装備し、暴れ回る。映像的なインパクトは相当あるが、それがそのまま映画としての面白さにつながるわけではない。



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