2025.11.4 不良の生徒の域を超えている【ソーン高校の籠城戦】

評価:3
■ヒトコト感想
インドネシアのジャカルタで発生した暴動。華人(中国人)に対する虐殺を物語のきっかけとしている。まず、この冒頭で繰り広げられる暴動が信じられない映像となっている。98年に実際に起こったことのようだが…。華人の少女がバスに乗っているのに気づくと暴徒が集団でバスを止めて少女を連れ出してレイプしてしまう。
そのほかの華人は虐殺されてしまう。目の前で姉がレイプされていることに激しくショックを受けるエドウェイン。成長したエドウィンは姉がレイプされたときにできた子供を探すために不良のたまり場である高校に赴任するのだが…。まずこの高校の不良たちも普通ではない。インドネシアでこれほど華人とそのほかの人種での対立があったということに驚いた。
■ストーリー
姉が亡くなる前に、彼女の行方不明の息子を見つけると約束したエドウィン。捜索の末たどり着いたのは不良生徒のたまり場と化したソーン高校だった。そこで教師として働きながら、暴力的な生徒たちと対立する。そして甥を見つけたと思った瞬間、街全体を巻き込む暴動が発生。不良生徒たちが学校を占拠する中、エドウィンたちは命を懸けた戦いに巻き込まれる。
■感想
冒頭から激しい暴動の映像が続いていく。華人とインドネシア人の間には根深い不満が積みあがってきていたのだろう。少年エドウィンの目の前でレイプされるエドウィンの姉。その後、成長したエドウィンが教師として赴任した先は…。
日本でイメージする不良とはまた一風変わった不良がインドネシアの不良だ。教師を殴って退学になることは、その学生の未来を奪うことのようだ。高校を中退した者は、違法な仕事しかないという苦しい状況となる。日本でイメージする退学よりもインドネシアではさらに厳しい状況のようだ。
不良学生とエドウェインの対立は激しさを増しているのだが、生徒からエドウィンに対して攻撃することはない。顔を隠した状態でエドウィンを襲撃したところ、逆にエドウィンに太ももを刺されてしまう。そのことが校長にバレてしまい、不良生徒のジェフは退学させられることになる。。
ジェフとその仲間たちのエスカレートぶりがすさまじい。エドウィンたちを追い込むのだが、もう歯止めが利かなくなっている。華人が攻撃されたかと思うと、逆に華人側がインドネシア人を攻撃したりと、様々な状況となっている。
ジェフはもう後戻りができなくなっている。エドウィンと生徒たちが不良たちから逃れるために籠城するのだが…。籠城した生徒の父親が探しに来た際に、その父親を拘束してボコボコにしている。さらにはエドウィンたちをあぶりだすために、その父親にガソリンをぶっかけて火をつけて焼き殺している。
ここまでやるとジェフ以外の仲間たちは明らかに引いている。そして、仲間のひとりが逃げようとするとジェフは殺してしまう。もうジェフとその仲間たちのエスカレート具合が普通の不良の生徒の域を超えている。
凄惨な場面が連続してくる。
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