財閥家の末息子 Reborn Rich エピソード1,2


 2025.5.13     財閥創業者の強烈な個性【財閥家の末息子 Reborn Rich エピソード1,2】


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評価:3

■ヒトコト感想
韓国の巨大財閥内でのドロドロとした権力争いが描かれている。財閥のために身を粉にして働いていた男が、生まれ変わり、財閥の3男の息子。つまり創業者の孫としてよみがえる物語だ。エピソード1では、まだ生まれ変わる前に、どれだけ滅私奉公しているかが描かれている。財閥の家族たちの無理難題をすべて実現するために必死となる。財閥家の命令は絶対で、無理ですとは言えない。

結局のところマネーロンダリングを行った先で、財閥家の権力争いに巻き込まれる形で殺害されてしまう。室長としてあらゆる要望に応え、検察の査察にも先取りして対応する能力の高さを示している。対して財閥家の跡取りたちは無能ではあるが血筋だけで財閥を仕切っている。この不公平感が物語のカギとなっている。

■ストーリー
スニャン物産の未来資産管理チームに勤めるヒョンウは、スニャングループのチン・ヨンギ会長の側近として働いていた。そんなある日、チン会長が急性心筋梗塞で倒れ、副会長である息子のソンジュンが後を継ごうとする動きが加速していく。一方で検察に目を付けられているスニャンに家宅捜索が入る。ヒョンウは機密文書を整理する中で、裏金を作るためのペーパーカンパニーの存在に気付き、トルコへと向かうのだが…銃で撃たれて崖から海へ落ちたヒョンウが目を覚ますと、そこは1987年。

しかもスニャングループ創業者チン・ヤンチョル会長の三男であるユンギの末息子、ドジュンの体に乗り移っていた。全ての出来事が自分の知っているとおりに起きていることに気付いたヒョンウは、次期大統領が盧泰愚になることをヤンチョルの前で断言。金泳三と金大中による民主党候補の一本化が決裂することを言い当てたドジュンに、ヤンチョルは興味を持ち始める。

■感想
エピソード1でこれでもかと財閥家に仕える室長の何でも屋的な展開が描かれている。どんな無理難題にもすべてYESと答え、忠実にこなす。どれだけ財閥家の人間が無能であっても、相手のプライドを傷つけないように相手を諭す。

究極に気を遣う状態が続いている。家に帰ってシャワーを浴びる場面であっても、スマホを袋に入れてシャワー中でも電話に出られるようにしておく。恐らく、どんなに夜遅くとも駆けつける体制はできているのだろう。プライベートはゼロでものすごく疲弊する仕事であることは間違いない。

エピソード1では、副会長に気に入られ、裏金の資金洗浄までこなすことになる。中東の国で大金を手にしたまま、動き回り、財閥家の権力争いに巻き込まれ、殺害されてしまう。結局、滅私奉公してきたにも関わらず、何の見返りを受けることなく死亡することになる。

エピソード2から転生した物語がスタートする。現代のパートで伏線として三男の次男が不振な死を遂げたと語られていた。男が生まれ変わるのは、その三男の次男となる。財閥家のカリスマ創業者がまだ生きてる時代に転生し物語は急激に面白くなる。

最初は転生に戸惑っていた男も、自分の立場を理解し、そこから強烈なインパクトのある展開となる。何より財閥家の創業者の個性がすさまじい。一代で巨大財閥を作り上げた実績に基づいた自信と周りを寄せ付けない圧倒的な威圧感。実の息子や孫を勘当するような展開はすさまじいインパクトがある。

未来を知っているので、創業者が悩み苦しんでいることや、飛行機事故についても事前に知っているために危機を避けるようにアドバイスしたりもする。この成り上がり具合がすさまじく面白い。

先が気になって仕方がない。



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