野性の島のロズ


 2025.11.30    すさまじいテクノロジーのアシストロボ【野性の島のロズ】


                     
野生の島のロズ ブルーレイ+DVD【Blu-ray】 [ ピーター・ブラウン ]
評価:3

■ヒトコト感想
人間に使われることを前提としたアシストロボットのロズ。そんなロズが野生の動物たちしかいない島に転がり落ちてしまった。。ロズはまさに命令に忠実なロボットなので、野生の動物に対しても忠実に命令を実効しようとする。驚きなのは、最初にロズは周りの言葉を理解しようと情報収集の時間をもうけて、その間に野生動物たちの言葉を理解してしまう。

ずるがしこい狐や凶暴なクマ、子だくさんなオポッサムなどの言葉を理解しコミュニケーションをとる。そして、自分が破壊してしまった雁の巣に取り残された子供の雁のキラリを育てることになる。アシストロボットが雁の子供を育てる。最終的にはロズに生物に近い感情が宿るなど、少し感動的なラストとなっている。

■ストーリー
無人島に漂着した最新型アシスト・ロボットのロズは、キツネのチャッカリとオポッサムのピンクシッポの協力のもと、雁のひな鳥キラリを育てるうち、心が芽生えはじめるが、ある日、回収ロボットがロズを探しにやってくる。果たして、築いてきた動物たちとの絆から引き裂かれようとするロズの運命は!? 島の存亡をかけたロズと動物たちの戦いが、いま始まろうとしていた──。

■感想
本来届けられる場所に届かず、野生の島にコンテナが落下し放置されたロズ。周りに自分のご主人様がいないとわかると、すぐに返品信号を発信する。このあたりは様々なリスク管理がされているということなのだろう。

返品信号は野生の動物たちのおもちゃにされてしまい、信号を出すことができない。そのままロズはいつの間にか雁の母親となっている。ずるがしこい狐がロズの良い相談相手になっているというような感じだ。落ちこぼれの雁が無事成長していくかがポイントだ。

ロズはキラリが餌をとることができて、泳げて飛べるように教育する。ロボはAIを駆使してキラリを育てようとする。羽をどのように動かして、飛ぶ前にスピードをどの程度出せばよいのか。ロズのサポートとキラリ自身の頑張りでキラリは飛ぶことができるようになり、仲間たちと共に渡り鳥として別の島に移動しようとする。

巣立つキラリを見つめるロズは、まさに親離れした子供の姿を見てさみしさを感じる母親のような感じとなっている。ロズが何が目的なのかはおいておいて、ロズを工場に戻そうとする勢力があるのは間違いない。

ロズは野生の動物たちのために奔走する。島全体が雪に埋もれた場合であっても、そこではロズが作った家に動物たちが避難したりもする。人工的に作られたロボットが、野生動物たちとの交流で心のようなものをもつようになる。

ロズの中のプログラムを書き換えているのかもしれない。最初は無機質でプログラムに忠実だったロズが、変化していく。人間味があるというか。。。ただロボットがこんな変化をし始めると、メーカーとしては厄介でしかないだろう。

ロズの変化は強烈だ。



おしらせ

感想は下記メールアドレスへ
(*を@に変換)
pakusaou*yahoo.co.jp