笑ゥせぇるすまん エピソード1,2


 2025.9.28     ラストは必ずバッドエンドとなる【笑ゥせぇるすまん エピソード1,2】


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評価:3

■ヒトコト感想
子供のころに夜にアニメで少し見たことを覚えている。「銭天童」の大人バージョンという感じだ。何か悩みをもった大人に対して喪黒福造が魅力的な答えを用意する。ブラックユーモアたっぷりの物語の実写化だ。実写版の喪黒福造は芸人の秋山が演じているのだが、まさにぴったりな配役だ。

一話完結型なので、連続して見る必要はない。喪黒福造のキャラとしての面白さもあるのだが、秋山の芸人としての面白さがかなり寄与しているような気がした。ひとつのエピソードの長さは20分程度なのでそこまで長くはない。サラリと1話完結で見ることができるのはよいのかもしれない。ブラックな笑いをユーモアたっぷりに描いている。原作の時代的な古さをどのようにカバーしているかも興味深い部分だ。

■ストーリー
「頼もしい顔」の持ち主・頼母子雄介は、いつも頼りにされて悩んでいた。社長の商談、エアコンの修理…。本当は頼りたいけど顔のせいで言えずにいた。そんな時、喪黒福造は頼母子に頼りにできる場所を提案するが…。肌野羽里世と庵地英治は、年の差30歳のカップル。恋人ではなく親子や姉弟と間違えられるのが悩みだ。若く見られたい羽里世と童顔の英治に喪黒福造は、使い回すと年齢が釣り合う「シワあわせパック」を与えるが…。

■感想
エピソード1は、ストーリーが非常に単純でラストもなんだか気が抜けたような展開だった。生まれた時から頼りがいのある顔をした男の苦悩が描かれている。一瞬思ったのは、頼りがいがあるということと、女性にモテるというのは違うのではないか?ということだ。

作中では道を歩けば周りの女性が振り向き、思わず後を付いていってしまうような状態となっている。ただの平社員だが見た目だけは有能な若手経営者のように見える。そんな男が、最後に自分よりも頼りがいのある人物の元に向かうのだが…。

エピソード2こそ、よく知る笑ゥせぇるすまんの展開かもしれない。歳の差カップルで、女性の方が年上。その年齢差を気にしたあまり…。女性は若くなり男は老けていく。お互いが同じ年齢になった時に、理想のカップルになれたはずなのだが…。

女性は若さを求め続ける。男からしても、奥さんは若い方がよいのだろうが…。夫が更けていき、妻だけが若々しいというのもなんだか微妙な気がした。ラストでは喪黒福造の警告を無視したために痛い目を見ることになる。定番パターンだ。

原作漫画は古い作品なので、おそらくだが何かしら微調整が入るのだろう。ブラックユーモア満載であり、ラストの展開があり得ないパターンであっても納得させる強引さがある。エピソード2のふたりとも老けたくないなら、老けない体にしてやる!と定番の「どーん!」という言葉と指差しにより相手に罰を与える。

その結果としてふたりはお地蔵さんになるというオチだ。なんだかすべてを吹き飛ばして、ラストでなんでもよいから罰を与えるというこの強引さが良い。

原作にないエピソードも描かれそうであり、シリーズとして続きそうだ。



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