ザ・スタジオ エピソード1


 2025.8.17     ハリウッド映画業界を皮肉るドラマだ【ザ・スタジオ エピソード1】


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評価:3

■ヒトコト感想
ハリウッドの映画業界を描いた作品。一流のセレブたちの中での映画制作会社の幹部たちの物語。映画スタジオの代表に出世した男は、CEOから命じられたキャラクターメインの映画製作に苦悩する物語だ。ハリウッド映画を知る人にとっては面白いのだろう。CEOの無茶な要求に対して右往左往する代表。そして、適当に作るプロモーションビデオ。

本当に作りたい映画はアカデミー賞をとるような作品だが、CEOから求められるのは、子供たちや家族が楽しめるバカらしいほど単純なキャラクター映画だった。こだわりを持ちたい制作側と上司の指示に答えなければならない代表の苦悩。マーティンスコセッシが最後の作品として売り込んできた作品をあっさりと切ったりする下りが最高だ。

■ストーリー
セス・ローゲンが新任の映画スタジオ代表役で出演。一流セレブたちに認められようと躍起になりながら、会社からの要求と創作活動への情熱を両立し映画の存続と意義を守るべく、コンチネンタル・スタジオの同胞たちとともに奮闘する。

■感想
コンチネンタルスタジオの新しい代表となったマットはCEOの命令により「クールエイドマン」の映画を作ることを命令される。このクールエイドとはなんだ?というのが最初の疑問だったのだが、調べたらジュースブランドのキャラクターで、カービィのように顔から手足が生えているようなキャラだ。

子供に人気のあるようなキャラなのだろう。芸術性のある作品を作りたいマットだが、CEOはクールエイドの映画を求める。マットがCEOに逆らえず右往左往するのが面白いコメディ作品だ。

ハリウッドの映画業界を揶揄するような物語だ。スタジオの幹部たちは誰もクールエイドの映画なんて作りたくない。それでも監督を探さなければならないマット。同じタイミングでマーティンスコセッシが自分の脚本をマットに売り込みにくるのだが…。

このあたり、映画業界のリアルというか、金をもっている者の自己都合であらゆることが決まってしまう。映画を作れると喜んでいたいスコセッシに対して、次の瞬間には脚本を買い取ったのは、妨害するためと暴露したりもする。とんでもない業界だ。

クルールエイドのプロモーション映像を適当に作ったところ、それがなぜかCEOに大うけしてしまう。監督探しに難航したり、シャーリーズセロンのパーティでスコセッシに事実を伝えたところ、スコセッシに泣かれたり。

ここまで映画業界は混沌としているのかと驚いてしまう。さらには、プロデューサーを依頼する際の金額が膨大なことに驚いた。日本円で二桁億の契約金の話が飛び交うのが当たり前なのだろう。脚本に億の値段をつけて妨害するというのは信じられない。

すさまじい世界を皮肉る風刺ドラマだ。



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