高い城の男 エピソード1,2


 2025.6.3     アメリカがドイツと日本に負けた世界【高い城の男 エピソード1,2】


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評価:3

■ヒトコト感想
歴史改変もの。もし第二次世界大戦でアメリカがドイツと日本の連合国に負けていたらどうなっていたのか。アメリカがまさにドイツのように東西に分割され、ドイツと日本により統治される。間の中立地帯が存在し、そこで様々なことが起きる。日本に占領されるアメリカというのも違和感が満載だ。

日本文化に侵食されたアメリカ人というのも面白い。主役のひとりであるジュリアナは、合気道の達人であるだとか、日本の要素が強く反映されている。謎の高い城の男が撮影したという映画フィルムをめぐるミステリー。その映画が、ドイツと日本が破れ今の現実と同じようにアメリカが勝利した映画となっている。それが現実だという流れが出来上がるのだろうか。

■ストーリー
1962年、第2次世界大戦はアメリカの敗北に終わり、国土の東側は大ナチス帝国、西側は日本太平洋合衆国の統治下に置かれた。両国による圧政の最中、違う世界を映し出したフィルムが新たな希望として現れた。妹は姉にそのフィルムを託した直後、殺される。姉はフィルムが自由への鍵となると信じ、謎に包まれた制作者「高い城の男」を捜すことに没頭する。憲兵隊に捕らえられたフランクは、命の危機に直面する。一方、ジュリアナは謎の男に接触。その男は、フィルムについての手掛かりをほのめかす。そして、スミス親衛隊大将は予期せぬ事態に遭遇する。

■感想
ドイツと日本に支配されたアメリカ。どちらかというと、ドイツが主導的な立場となり、日本にアメリカの領土を分割した、という流れなのだろう。アメリカ人目線での占領された国の苦しみが描かれている。アメリカに原爆が落とされ、ドイツと日本が正義だという世界だ。

ナチスドイツに占領されるアメリカ。半分は日本に支配され、もう半分はドイツに支配されている。中間地点ではドイツも日本も支配が及ばない特殊な地域となる。

高い城の男が作った謎の映画。それは現実の結末と同じように第二次世界大戦でアメリカが勝利するという映画だった。その映画を作った人物は指名手配されている。また、映画フィルムもドイツと日本はやっきになって探そうとする。

この流れが強烈だ。謎の映画は、現実を知る観衆にとっては何か妙に意味ありげなものに思えてしまう。ただのフィクションとして流せばよいものを、ドイツと日本が必死に行方を探そうとするから、余計に何かあるのか?と勘ぐってしまう。

まだ序盤であるため、複雑な状況ではない。ジュリアナは主役的な立場なので、フィルムをもって逃げ続けるのだろう。ナチスのスパイであるジョーはジュリアナを見つけたことで、ジュリアナと共に行動をし、高い城の男を見つけ出そうとする。

ドイツと日本に支配されたアメリカは、どのように変わっていくのか。アメリカが敗戦国として不遇な扱いを受けている状態から、どのようにして逆転していくのか。ただの映画フィルムを追いかけるミステリーでは終わらない気がした。

先がどうなるのか楽しみだ。



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